板橋の果樹園「さんぶどう園」（板橋区大門6、TEL 090-6955-9425）が8月10日に開園し、初日は開園時間前から約30組が行列を作り、4年ぶりとなるブドウ狩りを楽しむ親子らでにぎわった。

「さんぶどう園」内の様子

　同園は広さ約25アール（約756坪）の広大な農地で、板橋区内で唯一ブドウ狩りができる果樹園として地元で知られている。2020年、2021年はコロナ禍でブドウ狩り営業は行わず、園内に加え、JA東京あおば「ファーマーズショップにりん草」（高島平3）や「板橋地区アグリセンター」（四葉2）で販売。2022年は「人為的ミスでブドウの品質が低下し、全て切り落とした」と言い、直売や近隣店舗での販売も中止していた。

　同園は1965（昭和40）年創業。創業者の父から2021年に園の運営を引き継いだ園主の田中哲男さんは、「当園がある大門地域は駅からも遠く、駐車場の用意もない。自転車を使うにしても長く急な坂道があって大変、と交通の便が悪い。うちはコミュニケーションと信頼を第一に、お客さまが選んで切り落とした房から不具合のある粒を取り除いた上で重さを量って売るなど、最高のブドウと接客サービスでもてなすことにこだわっている。うちのブドウに期待して、わざわざ足を運んでいただいた方々の期待に応える品質でなければならないと、昨年は全ての販売を取りやめる決断をした」という。

　「今年はハクビシンによる食害が例年と比べて多く、その対策にも苦労した。4年ぶりのブドウ狩りに期待するお客さまの声も多く頂いている。熱中症予防のため早朝から昼前までの営業としたが、台風の上陸が気がかり」とも。

　開園時間は7時30分～11時30分。入園無料。シャインマスカット＝1キロ2,420円、巨峰（種なし）＝1キロ1,500円。購入制限は品種を問わず1組8房まで。巨峰（種あり）、ナガノパープル、クイーンニーナなどの品種は園内で直売する。支払いは現金のみ。ブドウ狩りの受付は当日先着順（予約不要）。ブドウ狩りの営業は、予定の房数がなくなり次第終了する。雨天中止。

　ブドウ狩り終了後、8月下旬には最寄りのJA東京あおば「ファーマーズショップにりん草」などで限定販売も予定。

　開園状況や外部店頭での販売情報は、X（旧ツイッター）の「さんぶどう園」アカウントで知らせる。