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板橋区の花、「ニリンソウ月間」始まる 野草観察会や区役所での展示も

つぼみが見え始めた大門地区のニリンソウ自生地

つぼみが見え始めた大門地区のニリンソウ自生地

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 板橋区内で3月18日、都立赤塚公園サービスセンター(板橋区高島平3、TEL 03-3938-5715)が主催する毎年恒例の「ニリンソウ月間」が始まった。

大門地区自生地の案内板では「春の花101選」を掲示中

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 ニリンソウはキンポウゲ科の多年草で、赤塚植物園職員によると「かつては北海道から九州まで、全国的に至る所で見られた」という。年々数を減らし、「東京都レッドリスト(本土部)2020版」によると、23区部では絶滅危惧IB類、北多摩・西多摩エリアでは準絶滅危惧種に指定されている(南多摩エリアのみ絶滅危惧種のランク外)。

 板橋区がニリンソウを区の花に選定したのは1980(昭和55)年10月。高島平団地区域の南側、現・都立赤塚公園となった崖線地帯や丘陵で宅地開発が進む中、崖地にひっそりと群生していたニリンソウを守ろうと、区が主導していた「緑の保全活動」のシンボルにしたという。2008(平成20)年1月に「ニリンソウの妖精」をモチーフにした区の観光キャラクター「りんりんちゃん」が誕生した。

 赤塚公園の大門地区には「板橋崖線(がいせん)」と呼ばれる崖地に沿って全長約200メートル・奥行き約10~20メートルに及ぶ都内最大級のニリンソウ自生地などがあり、1978(昭和53年)から現在まで、ボランティアを中心にニリンソウの保護活動を継続している。ニリンソウが開花する4月上旬の見頃に向け、毎年3月下旬から4月中旬にかけて赤塚公園周辺の自生地ガイドツアーや展示イベントなどを行っている。

 3月30日からは板橋区役所本庁舎1階のプロモーションコーナーで、ニリンソウの生態や保全活動などのパネル紹介と鉢植えを展示する「区の花ニリンソウ」展を開催(9時~17時、4月1日は休業、4月7日まで)。「ニリンソウ月間」中の月曜、9時に赤塚溜池公園(赤塚5)梅林下に集合して、赤塚城址や大門地区のニリンソウ自生地を巡る「春の野草観察会」を行う。

 大門地区のニリンソウ自生地では、土曜・日曜の10時~12時に「ニリンソウガイド」を、4月9日にガイドブック「赤塚公園の植物」を参加者に進呈する特典付きガイドイベント「ニリンソウ観察Day2023」を、それぞれ行う。

 いずれも参加無料。荒天中止。4月16日まで。

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