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板橋区立文化会館で「板橋落語会」100回記念公演 地元の笑顔をつないで33年目

「板橋落語会」番頭を務める、真打ちの柳家燕弥(やなぎやえんや)さん

「板橋落語会」番頭を務める、真打ちの柳家燕弥(やなぎやえんや)さん

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 板橋区立文化会館(板橋区大山東町)小ホールで2月13日、「第100回 板橋落語会」が行われる。

同会場で1983年11月11日に開催された、記念すべき「第1回 板橋落語会」のチラシ(写真)

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 今回で33年目を迎える同会は、板橋区が1982年に文化会館を改築・開館した翌年11月に第1回を開催して以来、文化発信事業の一環として年3回開催され、「板落(いたらく)」の愛称で地域に親しまれている。

 同会を主催する「板橋区文化・国際交流財団」文化係の外川竜輝(とがわりゅうき)さんによると、「板橋区在住の落語家を紹介してほしいと落語協会に相談したところ、柳家権太楼(やなぎやごんたろう)さん、鈴々舎馬桜(れいれいしゃばおう、当時は立川談生)さんを紹介してもらったといい、2人は1982年当時、真打ちに昇進したばかりだったという。

 同会番頭を務める、真打ちの柳家燕弥(やなぎやえんや)さんは「ちょうど師匠たちも、肩肘張らずに落語を好きなようにできて、若手も活躍できる場を作りたいと考えていたらしい」と振り返る。燕弥さんは2000年、権太楼門下となった見習い・前座のころから同会に出入りし、「二つ目になってからも板落には10年以上お世話になり、おととしは真打ち昇進の披露興行も行った」と話す。2011年からは同会の番頭を引き継ぎ、出演の傍らで財団側や出演者の調整役を務めている。

 同会の魅力について、燕弥さんは「自治体と組んだ落語会は他にもあるが、300人近く収容できる立派な会場が使えて、これだけの年数続いているのことが何より誇らしい。生演奏の出囃子(でばやし)があって、寄席文字のプロ直筆のめくりもあって、若手中心の会にしてはぜいたく。板落があるから板橋区から出ることは考えたこともない、という噺家もいるほど。今のメンバーに定着してしばらくたつが、出演者がバラエティーに富んでいて、上方落語も江戸落語も講談も楽しめて1,500円はお得だと思う」と笑顔を見せる。

 「次の第101回は、朝也改め春風亭三朝の真打昇進披露興行だからお祭りモードが続く。次回も楽しみにしてほしい。師匠と諸先輩から受け継いだ板落を、この先200回・300回と続けていくために次の世代へしっかりとつなげたい。ひいきの噺家が実力をつけて昇進していく過程を楽しむことができるのも、長年続く板落ならでは」とも。

 次回は6月15日に開催する予定。

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