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中板橋に魚津市産直食堂「うおづや」 商店街振興組合が直営

シェフの西田さん(右)とスタッフの南さん(左)

シェフの西田さん(右)とスタッフの南さん(左)

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 板橋区・中板橋に11月10日、富山県魚津市のアンテナショップ・産直食堂「うおづや」(板橋区中板橋、TEL 03-6751-4677)が中板橋商店街振興組合直営店としてオープンする。

魚津漁師の賄いとして親しまれる、バイ貝の炊き込みご飯「バイ飯」などが試食会で振る舞われた

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 同組合に所属する魚津市出身の役員が4年ほど前に商店街で魚津のカニを産直販売し、その後も産直品の販売や試食会を行ったことが同店開設のきっかけになったという。同組合・理事長の大塚和男さんは「近隣住民の方々から魚津のカニが好評を頂き、同市の観光PRを商店街で行うなどした経緯があった。商店街活性化の起爆剤になればと、空き店舗をアンテナショップとして活用する提案を市に行い、今回の開店に至った」と話す。

 魚津市では、これまで東京・有楽町で物産展を実施するなど繁華街向けにPRを行ってきたが、居住区域を中心とするPRへの方向転換を考えていたこともあり、同店への全面協力を決めたという。魚津市や魚津市観光協会、魚津商工会議所が食材提供で協力している。

 シェフの西田寛(かん)さんは、中板橋商店街の焼き鳥店で勤務していた際、料理人募集の案内とともに同店開設計画を知って手を挙げた。「それまで魚津には行ったこともなく、魚料理の経験も無かった」という。今年2月から魚津市内の温泉旅館や料亭で魚介の調理と魚津の味を学び、干物工場や地元で人気の「細うどん」の製麺所、酒造メーカー、果物農家なども訪問。店で料理を載せるための器も、魚津市内の陶芸家にオリジナルの器制作を依頼するなど、細部まで「魚津産」にこだわったという。席数は、カウンター7席、4人掛けテーブル6台で合わせて31席。

 おすすめ料理として、バイ貝の炊き込みご飯「バイ飯」や、富山湾の紅ズワイガニやホタルイカなど季節ごとに旬の食材を産地直送で提供するほか、糖度の高い「加積リンゴ」のサワーやジュース、日本酒などの販売も仲介する。

 開店前日の9日に行われたオープニングセレモニーで、坂本健板橋区長は「商店街と地方都市との取り組みとして『うおづや』が今後のモデルケースとして注目されることを期待したい。『なかいたへそ祭り』と並んで、中板橋に足を運んでもらう機会になれば」と期待を込めた。

 店内では、魚津市の観光PRや特産品の販売を行うほか、12月からは隣接する施設にリハビリデイサービス「なかいた倶楽部」が開業予定。「うおづや」による食事のサービスを提供するほか、商店街組合の他店からもさまざまな協力を取り付けているという。

 営業時間は、ランチタイム=11時30分~14時、ディナータイム=17時~22時。

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