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中板橋に大型ゲストハウス かつての宿場町を異文化交流の場に

「東京ゲストハウス板橋宿」外観。靴を脱ぐ玄関、銭湯のような木札錠のげた箱など「和」にこだわった演出が随所に

「東京ゲストハウス板橋宿」外観。靴を脱ぐ玄関、銭湯のような木札錠のげた箱など「和」にこだわった演出が随所に

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板橋区・中板橋に9月21日、3階建ての宿泊施設「東京ゲストハウス板橋宿」(板橋区中板橋)がグランドオープンした。

畳席も設けられた共有スペース ゆくゆくは異文化交流の場としても提供

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 同施設を管理・運営するセントラルアメニティサービスは、都内でシティーホテルやオフィスビル等の経営を手がける陽光セントラルグループ系列の総合ビルメンテナンス会社。2020年開催の東京オリンピックや民泊解禁の動き等も見据え、同グループが中板橋商店街に所有していた同地のオフィスビルを活用した、グループ初のゲストハウス施設となるという。

 東京ゲストハウス板橋宿の支配人・藤本大輔さんは、同社が経営する赤坂のシティーホテルでフロントマンとして10年以上働いており、「日本の宿泊施設は料金が高い」「眠る場所があるだけの安いところはないか」といった海外からの利用者の声があったという。

 旅行業界では民泊に注目が集まっているが、各自治体の判断に委ねられ整備が思うように進んでいないのが現状。「騒音や安全面の問題で近隣住民の理解がすぐには得られないケースが多く、役所に届け出をしていない簡易宿所もあると聞いている。一方で、ゲストハウスというスタイルがもっと国内でも認知されても良いと思っていた」という藤本さんは、海外の一人旅が好きで、ホテルに勤務する以前はバックパッカーとして、旅行費用をためてはアジア諸国やヨーロッパ、中東地域を巡っていたという。

「各地でゲストハウスを利用していたこともあって、支配人として白羽の矢が私に立ったのだと思う」と藤本さん。同施設のメインターゲットは海外からの観光客やバックパッカーだが、「国内や地域の方々にもゲストハウスを使っていただき、ゲストハウスの文化を広げていきたい」とも。

 宿泊設備だけでなく、コンシェルジュサービスや施設利用者がくつろげる共有スペースを設けている。共有スペースには観光案内の資料や書籍もそろえ、ゆったりと座れるソファと、畳敷きの床の間を設置している。「和菓子作りなど、利用者が日本文化に触れられる体験会を開き、ゆくゆくは商店街など地域の方々も交えた異文化交流の場としても機能できるようにしたい」と意気込む。

 施設利用者にはカードキーを持たせ、利用スペースごとの入室や23時から翌6時までの施設入場を管理する。

 「日本人の国内旅行や女性にも気軽に利用してもらえるよう、セキュリティー面を強化し、女性専用の相部屋も2室用意している。ゲストハウスという枠組みを超えて、国内観光や地域の異文化交流のきっかけになれば」と藤本さん。

料金は、1階の男女共用ドミトリー(相部屋)=3,500円、3階の男女共用2部屋と2階・3階1部屋ずつの女性用ドミトリー=4,200円。全54ベッド。シャワールーム、洗面台、トイレ、個人ロッカー設備あり。

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