板橋区が4月28日、閉校した旧小学校校舎の一部を改修して開設準備を進める「板橋区PCRセンター」を報道機関向けに公開した。
同センターの運営は板橋区医師会に委託し、週2~3日のPCR検査(検体採取)を行う。そのほか、区内医療機関が行うPCR検査と合わせ、1日100件程度の検査ができるよう体制を整備していくという。
検査はかかりつけ医が必要と判断した場合に行い、検体採取の所要時間はインフルエンザの検査同様に受付から終了まで約5分。同センターの円滑な運営と患者のプライバシーを守るため、開設場所は非公開としている。
板橋区は4月21日、「区民の健康と生命を守り、区民の不安を払拭するため、PCR検査や医療提供体制等に関する支援策などを行い、地域の医療体制を強化」するとして、「新型コロナウイルス検査・医療提供体制支援事業」に約11億円の予算計画を発表した。
予算の内訳は、PCRセンター開設に約1億5,000万円、病院や開業医などPCR検査実施医療機関への件数に応じた助成や「陰圧式医療用テント」など検査に必要な物品の配布に約2億4,000万円、検査数の増加に伴い結果判定に時間を要している問題を解消して最短で検査翌日に結果が出せるようするための民間検査機関委託に約3億6,000万円、新型コロナウイルス感染症対応病床を整備する医療機関に対する設備費支援に約3億円、区民からの受信相談に応じる「新型コロナ健康相談窓口」の拡大に約4,000万円。同予算は5月の区議会臨時会と第2回定例会に補正予算として提出する。
板橋区職員によると、より多くのPCR検査実施を迅速に実現するため、「板橋区PCRセンター」は予算決議を前に、早ければ4月中、遅くとも5月中の開設を見込んでいる。