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板橋・赤塚のニリンソウ自生地で開花 野草観察会は中止へ

赤塚公園大門地区の自生地で開花したニリンソウ

赤塚公園大門地区の自生地で開花したニリンソウ

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 東京都立赤塚公園内にあるニリンソウ自生地で現在、ニリンソウの開花が始まった。

「梅まつり」中止の赤塚溜池公園では梅の花が見頃

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 赤塚公園サービスセンターでは今年は3月22日~4月19日を「ニリンソウ月間」とし、期間中の月曜は、赤塚溜池公園(板橋区赤塚5)内の梅林と赤塚城址周辺、大門地区のニリンソウ自生地などを巡る「春の野草観察会」を、金曜・土曜・日曜は大門自生地のニリンソウガイドを行う予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、3月中のガイドイベントは全て中止となった。

 「赤塚公園友の会」などでボランティアガイドやニリンソウなどの保護活動を30年以上続ける木村松夫さんは「イベントが無くなっても、溜池公園や自生地を日々の散歩で訪れる人は多い。かつての崖線(がいせん)風景を復活させるために、今年も赤塚城址の一部斜面に茂った常緑樹などを伐採したり、大門地区のビオトープ造りや草原拡張に向けた保護をしたりと『生物多様性保全事業』の工事を2月に終えたばかり。生物多様性と取り組み内容を含めて、大門地区に設置する案内板にはこれまで以上に充実した掲示を行う」と話す。3月13日から大門地区のニリンソウ自生地で自作案内板の設置作業を行っている。

 木村さんによると、赤塚公園内のニリンソウは、例年2月中旬頃から発芽した葉が開き、3月上旬につぼみが付き始めて中旬頃から徐々に開花するという。

 「ソメイヨシノが満開になるのと同じ頃にニリンソウも満開になり、5年前まで大門地区の自生地では4月中旬まで白いニリンソウの花のじゅうたんが広がっていた。昨年は寒(かん)の戻りもあって3月後半から開花が始まったが、この4年ほどは暖冬の影響もあって総じて開花時期が早まっている。赤塚城址にも開花しているニリンソウの株を見つけた。今年は3月中旬から4月初旬あたりが見頃だと思う」と木村さん。

 「4月にはガイドができるとよいが、今のままだと分からない。園内の植物のモニタリング活動は変わらずに行い、案内板の情報も更新するので、可能な範囲で散歩がてら自生地をのぞきに来てもらえるとうれしい」とも。

 赤塚公園のニリンソウ自生地では4月5日に「ニリンソウ観察デー」、8日に「緑のガイドツアー」開催を予定している。

 武蔵野台地の端に位置する赤塚公園の大門地区には、首都高5号線の高架脇に位置する崖地の斜面に沿って延長約200メートル・奥行き約10~20メートルにわたってニリンソウが自生する。かつては区内のいたる所で見られたが、宅地化などの影響で年々減少し、東京都レッドリストでは23区部で「準絶滅危惧種」に指定されているほか、千葉県では「要保護」、和歌山県・島根県・高知県・佐賀県では「絶滅危惧種」にリストアップされている。

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