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板橋区の花ニリンソウが間もなく見頃 区役所で「ニリンソウ」展も

日差しが差し込まない時のニリンソウの様子(木村松夫さん3月23日撮影)

日差しが差し込まない時のニリンソウの様子(木村松夫さん3月23日撮影)

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 都立赤塚公園サービスセンター(板橋区赤塚)で、「ニリンソウ月間」としてニリンソウ観察や崖線歩きなどの恒例イベントが始まり、「赤塚公園友の会」による赤塚公園大門地区のニリンソウ自生地ガイドも行われている。

赤塚公園内大門地区のニリンソウ自生地(昨年の様子)

 武蔵野台地の北西端に位置する赤塚公園の大門地区には、「板橋崖線(がいせん)」と呼ばれる崖地の樹林に沿って全長約200メートル・奥行き約10~20メートルにわたってニリンソウが自生する都内最大級の自生地があり、同地では毎年4月上旬に見頃を迎える。

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 ニリンソウはキンポウゲ科の多年草で、かつては区内の至る所で見られたが、宅地開発などの影響によって年々数を減らし、環境省発表のレッドリストでは東京都は23区部と北多摩エリアで「準絶滅危惧種」、和歌山県・島根県・高知県・佐賀県では「絶滅危惧種」に指定されている。板橋区では1980(昭和55)年10月、崖線の豊かな自然環境を守っていきたいという願いを込めてニリンソウを区の花に選定。2008年1月に誕生した板橋区の観光キャラクター「りんりんちゃん」は「ニリンソウの妖精」をモチーフにしている。

 ニリンソウ自生地の保護や案内活動に長年携わる「赤塚公園友の会」の木村松夫さんは「区の花に決まった当時は、区内のあちこちでニリンソウを見掛けることができた。急速な宅地開発で自然の緑地が減っていくことを危惧して、区の花にして自然保護活動のシンボルとしたと聞いているが、今では23区などでレッドリスト入りしてしまった」と話す。

 木村さんによれば、大門地区の自生地を中心に市民団体による保護活動が1982(昭和57)年に始まり、当初は自生地の観察・調査が主体だったが、1990年代に入って雑草取りなどの手入れを定期的に行うようになり、自生地を多くの人に広めようと花見会を開催するなどしてきたという。市民団体主催だった「ニリンソウ観察Day」が赤塚公園の主催で行われるようになったのは2008年。木村さんは「昔は見向きもされない野草の一つだったが、ようやくここ数年になって自生地に訪れる人も増えてきたように感じる。都会のど真ん中にある緑の豊かさや素晴らしさに触れ、この場所を保全していくことの大切さを感じ取ってもらえたら」とも。

 赤塚公園内の大門地区ではヤマブキソウやホトケノザ、ジロボウエンゴサク、ウラシマソウ、オドリコソウ、ホウチャクソウなど野草の花も見られ、武蔵野台地に面した崖線(がいせん)の林内にヤブツバキやウワミズザクラ、コクサギ、ニワトコといった樹木の花も一部咲き始めているという。

 「今年のニリンソウは例年より早く、3月30日~4月初旬が見頃になりそう。日が陰った日は晴れ間の時と違って、萼片(がくへん)を下に向けてつぼませた遠慮がちでおしとやかな感じになる。日を変えて散歩がてら自生地に足を運んでもらい、いろいろな表情のニリンソウをめでてもらえたら。通常は大小二輪の花を咲かせるが、三輪や四輪咲いたものが見つかることもある」と木村さん。

 区内では、区立赤塚植物園(赤塚5)でも約3万輪のニリンソウが見られるほか、小豆沢公園(小豆沢4)の北側斜面にも群生地があり、にりんそう公園(板橋区若木1)、日暮台公園(前野町5)でも見ることができる。

 「ニリンソウ月間」に合わせて、板橋区役所本庁舎(板橋区板橋2)1階の情報スペースでは、4月1日からニリンソウの生態や保全活動を紹介する展示を行う。開場時間は平日9時~17時。入場無料。4月12日まで。

 赤塚公園の自生地ガイドは「ニリンソウ月間」期間中の月曜・火曜・金曜・土曜10時~12時。4月20日まで。荒天中止。申し込み・問い合わせは都立赤塚公園サービスセンター(TEL 03-3938-5715)でも受け付ける。

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