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板橋でかつての農耕風景を伝える写真展 大正期や東京五輪前後の写真も

「いたばし農業ものがたり」の解説パネル

「いたばし農業ものがたり」の解説パネル

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 板橋区役所本庁舎(板橋区板橋2)1階「区政資料室」前のプロモーションコーナーで現在、板橋区公文書館による写真展「いたばし農業ものがたり」が行われている。

1967(昭和42)年撮影、本橋宅での八十八夜茶摘み風景

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 1921(大正10)年ごろから昭和初期、前回の東京オリンピック大会が開かれた1964(昭和39)年前後の田んぼや畑、農家の風景など、解説を交えて同館所蔵の写真をパネルや映像スライドにして紹介する。改修工事を終えて1月18日にリニューアルオープンした郷土資料館の「いたばしの魅力再発見!~高島平の歴史と高島秋帆~」展にちなみ、高島平・徳丸地域の写真や農業関連の資料なども展示する。

 板橋は昔から稲作と畑作の盛んな地域で、荒川や石神井川流域などの氾濫地帯を利用して始まった米作りは、江戸時代から明治・大正・昭和にいたるまで長く続けられた。「葛飾田んぼ」「足立田んぼ」と共に板橋は「東京府屈指の米どころ」として知られ、現在の練馬区・荒川区・北区・豊島区などと一緒に北豊島郡に属していた1908(明治41)年の町村別米収穫高の記録によれば、1位が赤塚村、2位が志村で、現板橋区に属する地域が北豊島郡下の中心的な稲作地帯だったという。畑作も明治期から広く行われるようになり、上板橋村は作付面積も収穫金額ともに最多で、志村、板橋町がその後に続く。

 同館職員の西光三さんは「今では住宅地の広がる板橋も少し前までは農業の大変盛んな地域で、昭和のはじめには多く見られたかやぶき屋根の農家や、板橋の農業生産物製品の花形だった『たくあん漬け』の大根干しの様子を収めた写真などをそろえた。今回の展示を通して、懐かしい板橋の農耕風景を見ていただき、在りし日の板橋の姿を感じ取っていただければ」と話す。

 開催時間は8時30分~17時。1月24日まで。

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