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板橋で社会科見学とビブリオバトル 印刷工場でTシャツ作り体験も

ビブリオバトルに参加し持参した書籍が「チャンプ本」に選ばれた榎村さん

ビブリオバトルに参加し持参した書籍が「チャンプ本」に選ばれた榎村さん

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 任意団体「ツアービブリオ」が6月8日、川島紙器工芸(板橋区坂下3)の見学・体験会と、コミュニティースペース「Time spot」(タイムスポット、板橋区高島8)でビブリオバトルを開催した。

川島紙器工芸でオリジナルTシャツ作りなどを体験した参加者ら

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 「ビブリオバトル」は、参加者が持参した書籍の紹介を通じて交流する書評ゲーム。「ビブリオバトル普及委員会」(ビブリオバトル協会事務局:京都府)が定めるルールによると、持ち時間1人5分以内で参加者が順番に、持ち寄った書籍の概要紹介やお薦めポイントを発表した後、参加者全員で2~3分のディスカッションを行い、全員の発言終了後に「どの本が一番読みたくなったか」を基準に投票で「チャンプ本」を決定する。ビブリオバトルは現在、小中学校や大学、図書館、一般企業の研修などでも行われている。

 「ツアービブリオ」は、ビブリオバトル普及委員会メンバーで関東地区担当者の榎村真由さんによる独自企画で、工場などの社会科見学とビブリオバトルを組み合わせることで、参加者に交流の輪を広げてもらおうと発案。2017(平成29)年11月に「大手ビール工場見学×ビブリオ」イベントを初開催した。今回の「川島紙器工芸×ビブリオ」は18度目の開催となる。

 同企画は2018年、ビブリオバトル普及委員会が選出する「ビブリオバトル・オブ・ザ・イヤー」で特別賞を受賞した。「ツアービブリオ」開催地は都内・関東近県にとどまらず、今年7月には富士山山頂で行われる予定。8月・9月の「工場見学×ビブリオ」開催もキャンセル待ちという人気イベントになっている。

 今回は、大学生や会社員8人が参加し、型抜き印刷やTシャツプリントなどの特殊印刷を手掛ける「川島紙器工芸」を見学。型抜きや断裁工程、トートバッグのシルク印刷などを体験した後、それぞれお気に入りの書籍名や文章などのテキストを入れたオリジナルTシャツ作りを行った。

 工場見学の後は、高島平に場所を移し、「印刷にこだわっている本」をテーマにビブリオバトルを行った。8人のうち6人が参加し、3人ずつに分かれて2回戦を行った。発表者各自が本の装丁のすばらしさや製本のこだわり、特殊印刷や本の内容について話し、1回戦は「3人の博士」(もうひとつの研究所著)が、2回戦は同点で「New Aging」(Matthias Hollwich著)と「世界を見に行く。」(石川直樹著)がチャンプ本に選ばれた。

 榎村さんは「色々な本や人との出会いを求めて、大学時代からビブリオバトルを始めて8年。夫ともビブリオバトルで知り合って結婚し、ビブリオバトルを通じて仲良くなった人たちを呼んで結婚式の2次会でもビブリオバトルを開くなど、多くの出会いに恵まれた。今後も交流の輪を広げて、さまざまな出会いや地域活性化につながる場を作っていきたい」と意気込む。

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