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冒険家・植村直己のカードゲーム誕生 板橋区民まつりで先行販売

カードゲーム「植村直己 遥かわが家へ」(写真提供=いたばしの地域ボードゲーム会)

カードゲーム「植村直己 遥かわが家へ」(写真提供=いたばしの地域ボードゲーム会)

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 「いたばしの地域ボードゲーム会」が、板橋区にゆかりのある冒険家・植村直己さんの旅をモチーフにしたカードゲーム「植村直己 遥かわが家へ」を製作し、10月19日・20日に開催される「板橋区民まつり」のブースで先行販売する。

「美しいイラストと5分から遊べる手軽さがゲームの魅力」だという(写真提供=いたばしの地域ボードゲーム会)

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 同会は、板橋区の地域ネタのオリジナルボードゲームを作って遊び、広める有志の会。これまでにも育児対話カードゲーム「カジークジー」や板橋区に襲いかかる宇宙人から区民全員でまちを守るボードゲーム「いたばし防衛隊」、板橋・四国・オーストラリアの形を手の感触で当てるカプセルトイゲーム「イタシコラリア」など、板橋にまつわるさまざまなゲームを企画・製作している。フリー編集者で日本ボードゲーム教育協会のメンバーでもある同会代表の松本浄さんは「地域ネタが楽しくて製作している。ボードゲームを通じて『高島平が壊滅した』『やむをえない。常盤台は捨てよう』など、普段は絶対に口にする機会がないであろう会話を楽しんでもらいたい」と話す。

 今回製作したカードゲームは、日本人として初めて世界最高峰エベレストの頂上に立った世界的冒険家・植村直己をモチーフにしたもの。植村直己は1969(昭和44)年から、マッキンリー(現・デナリ)単独登頂後の下山中に消息を絶つ1984(昭和59)年まで板橋区内に住んでいた。

 2~3人向け、1回5分程度で遊べるゲームで、25枚の「冒険カード」の山札を順番に引き、下に配置した「わが家カード」を引いた人が勝利。冒険カードには植村直己が乗り越えてきた高山やアマゾン川が描かれている。「植村さんといえば漠然と北極のイメージを持つ人が多いが、世界の山脈やアマゾン川まで冒険していたことにもやんわり気づき、関心を持つ機会になれば」と松本さん。6種ある「技能カード」では植村直己の生き様も表現している。植村直己のイラストは、NHK「ヴィランの言い分」でも活躍している板橋区在住のイラストレーター・あらなみ仙太さんが手がけた。

 「植村さんは数々の冒険記録を残し、文書がとてもうまく、ぐいぐいと読ませる名著ばかり。もちろん内容が刺激的で、未知の世界を前にしてあらゆることにもがき、工夫し、突き進む様子が語られている。名前は知っていても、彼の実績や人柄を知らない板橋区民は多い。とても魅力的な人なので、ゲームを通して少しでも関心を持つ人が増えれば」と松本さんは期待を込める。「植村さんの未知の世界に飛び込む生き方は、日本中が彼の名を知っていた昭和後期よりも、未来が不安定な現代にこそ深く共感でき、学べる内容だと個人的に感じている」とも。

 価格は1,100円(予定)。11月上旬発売予定。

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