毎年春にイタリア北部のボローニャ市で開催される児童書の国際見本市「ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェア」が主催するイラストレーション・コンクールに入選した全作品を紹介する「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」が7月8日、板橋区立美術館(板橋区赤塚5)で始まった。
新人作家の登竜門としても知られる同展は、今回が節目となる60回目。毎年全員が入れ替わる審査員は、国籍の異なる5人による多様性を重視した選考を行い、世界94の国と地域から4158作品の応募があり、日本を含む33の国と地域の75人が入選した。
メインビジュアルとなるポスターのイラストは、2023年にボローニャ展に入選したスズキトモコさんによるもの。特別展示として、「ボローニャ・ラガッツィ賞」で特別部門を受賞した日本の絵本、すげいずみさんの「のらねこノラ」と横山裕一さんの「ゴロゴロゴロゴロ なんのおと?」の原画も展示している。学芸員の村内みれいさんは「近年はややグラフィック的な作品が減り、手描きの印象を残した作品が増えている。細かく描き込まれた作品や蛍光色・マーカーを使った作品が多く見られるように感じている」と話す。
1979(昭和54)年に「東京23区初の区立美術館」として開館した同館。板橋区は1981(昭和56)年に「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」を開いて以来、ボローニャ市との交流を続けており、「絵本のまち板橋」を区のブランドとして推進してきた。板橋区では今年1月、絵本とデザインの力で人と人がつながり、地域の価値創造・課題解決の連鎖を生み出す「創造都市」であることの宣言を行っており、今年は「いたばし絵本とデザインフェスティバル」も同時開催している。
期間中、講演会やトークイベント、子ども向けのワークショップも多く開催を予定しており、8月分の予約は一部7月18日から予約開始となる。小学生向けの「しかけ絵本作り」や、中高生を対象にした絵本の作り方、イラストやキャラクター作りのコツを学ぶ講座「ティーンズ・アトリエ」にはまだ空きがある。
村内さんは「普段なかなか触れることのできない、世界中の絵本やイラストレーションと出合うことができる展覧会で、イベントや関連企画なども数多く用意しているので、併せて楽しんでほしい」と呼びかける。
開館時間は9時30分~17時。月曜休館(月曜が祝日の場合は翌日)。観覧料は、一般=900円(65歳以上は半額)、大学生=600円、高校生以下無料。8月16日まで。