デジタルブック「渋沢栄一を知る本」の発行を記念した企画展示「新一万円札発行記念 渋沢栄一パネル展」が7月8日、板橋区役所本庁舎1階で始まった。
「渋沢栄一を知る本」は、7月3日に発行された新1万円札の肖像となった渋沢栄一が長く院長を務めた「養育院(現・東京都健康長寿医療センター)」(板橋区栄町)の事業を中心に、渋沢の生涯や功績を広く知ってもらえたらと、板橋区が企画・制作したデジタルブック。3章で構成し、渋沢の愛犬を模した「ワン太」、日米友好のためにアメリカから贈られた「友情人形」の逸話を元にした「メリーちゃん」のオリジナルキャラクターが用語や時代背景を解説。低学年児童や小中学生にも親しんでもらえるよう工夫を施す。
コンテンツは6月28日に無料公開し、ウェブサイトで自由に閲覧できる。
同展では、渋沢の略年譜や、明治維新後に急増した貧民を救済するために東京府知事・大久保一翁(いちおう)の求めに応じて東京営繕会議所の共有金を原資に1872(明治5)年10月に創設した養護院の来歴、大塚から養育院本院への板橋移転を記念して現・板橋第一中学校の敷地内に建立された「子爵澁澤榮一像」(板橋区指定有形文化財)の変遷などをパネルやポスターで解説。
昨年2月に健康長寿医療センターで行われた「旧養育院150周年記念行事」の贈呈記念品として、板橋区と連携協定を結ぶ日本大学生産工学部の創生デザイン学科がデジタルファブリケーションを用いて製作した15分の1スケールモデル「子爵澁澤榮一像」も展示。大判印刷した「子爵澁澤榮一像」の写真と共に撮影できる記念フォトスポットも設けている。
開催時間は8時30分~17時。7月12日まで。