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赤塚公園で「ニリンソウ月間」 見頃は「もう少し先」、春の植物観察会も

今年のニリンソウは「例年よりやや遅い開花」だという

今年のニリンソウは「例年よりやや遅い開花」だという

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 都立赤塚公園大門地区のニリンソウ自生地ほかで3月16日、植物観察会などを行う春恒例イベント「ニリンソウ月間」が始まった。主催は赤塚公園サービスセンター(板橋区高島平3、TEL 03-3938-5715)。

今年から自生地の保護活動に参加した高島高校の生徒たち

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 武蔵野台地の北西端に位置する赤塚公園内には、「板橋崖線(がいせん)」と呼ばれる崖地の樹林に沿って全長約200メートル、奥行き約10~20メートルにわたってニリンソウが自生する都内最大級の自生地があり、例年4月上旬に見頃を迎える。自生地のガイドを担当するボランティアスタッフは、「数年前は暖冬の影響で、ニリンソウの白い花のじゅうたんが3月下旬に見られることもあった。今年は一部花を咲かせてはいるがまばらで、見頃はもう少し先になりそう」と話す。

 ニリンソウはキンポウゲ科の多年草で、かつては区内の至る所で見られたが、宅地開発などの影響で年々数を減らし、環境省発表のレッドリストでは東京都は23区部と北多摩エリアで「準絶滅危惧危種」に指定されている。板橋区では1980(昭和55)年10月、同所をはじめとする区内の豊かな自然環境を守っていきたいという願いを込めてニリンソウを区の花に選定。板橋区の観光キャラクター「りんりんちゃん」は、「ニリンソウの妖精」をモチーフに2008(平成20)年1月に誕生した。

 「赤塚公園友の会」や、板橋区立エコポリスセンターの地域自主活動グループ「赤塚公園ニリンソウを守る会」に所属する区内在住のボランティアスタッフらが、大門地区や周辺のニリンソウ自生地などを毎月1回、秋から冬にかけては月2~3回の草刈りなどの手入れ作業を行うほか、赤塚溜池公園・赤塚城址(じょうし)などの周辺地の植物を観察・記録して回るモニタリング活動に従事するなどして、自然環境の保護活動に努めている。今年は地元・高島高校の生徒会11人が教員らと共に、自生地の生物多様性エリアの草むしりなどボランティア活動に加わった。

 今回、赤塚公園と周辺地で行う春の植物観察会「ニリンソウを見つけたいツアー」は2コースあり、3月30日と4月6日は大門地区コース(集合場所=大門地区東側広場)、31日と7日は城址地区コース(同=赤塚溜池公園)を案内する。開催時間は10時~11時。希望者のみ、終了後にもう一方の地区も案内する。参加無料。荒天中止。

 関連イベントとして、板橋区役所本庁舎1階で4月1日~5日、ニリンソウの鉢植えとパネル解説によるミニ展示も行う。

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