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熱帯環境植物館で「生きものと法律展」 絶滅危惧種を知るスタンプラリーも

一時期はブームとなるも現在は絶滅危惧種となった「メキシコトラフサンショウウオ」

一時期はブームとなるも現在は絶滅危惧種となった「メキシコトラフサンショウウオ」

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 板橋区立熱帯環境植物館(板橋区高島平8、TEL 03-5920-1131)が現在、ミニ展示「生きものと法律展」と「ねったいかんの絶滅危惧種スタンプラリー」を行っている。

ビルマムツアシガメの「ムッちゃん」も、実は絶滅危惧種

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 9月20日~26日の「動物愛護週間」を前に、「生きものを取り巻く法律」を取り上げる。動物愛護や種の保存などに関する展示や、絶滅危惧種について学びながら館内散策するスタンプラリーを用意する。

 パネル解説で取り上げる法律は「動物愛護法」「ワシントン条約」「種の保存法」「鳥獣保護管理法」「文化財保護法」「外来生物法」「漁業法」「水産資源保護法」「カルタヘナ法」の9つ。クイズを絡めたものあり、「鳥類保護管理法」では対象生物となったカラスは善意であっても勝手に捕獲することが違法であること、「種の保存法」では今年1月にサンショウウオの複数種が希少生物の「特定第二種」に分類されたことに触れて、生体だけでなく卵の販売や譲渡も禁止されていること(個人での調査研究や趣味としての捕獲を除く)などを解説する。パネル展示脇の水槽では、ウーパールーパーの名で知られる絶滅危惧種のメキシコトラフサンショウウオ(メキシコサラマンダー)を生体展示する。

 ネットオークションサイト「ヤフオク!」が今年8月、絶滅危惧種など4000種を対象に出品禁止など自主規制に乗り出すことを発表したニュースが話題となった。同館の飼育技師・小林麻亜理さんは「希少な両生類や爬虫(はちゅう)類などのネット販売にようやく規制が入るようになったが、サンショウウオの卵の売買は多く、十数年前に流行した遺伝子組み換え技術で開発された観賞用の蛍光メダカの販売もオークションサイトなどで時折見かけることがある。ペットを最後まで責任を持って飼うことへの関心は高まっているが、どのような法律が関係しているのか、罰則があるのかまでを認識している人はまだまだ少ないように思う。この機会に関心を持ってもらえたら」と話す。

 スタンプラリーで紹介する絶滅危惧種は全5種。同館のマスコットで「ムッちゃん」の愛称で親しまれているビルマムツアシガメ、「チャオちゃん」の愛称で人気の世界最大の淡水エイ・ヒマンチュラチャオプラヤは、近い将来に野生での絶滅の危険性が高いとされる「絶滅危惧1B類(EN)」に分類されている。

 開館時間は10時~18時(入館は17時30分まで)。入館料は、一般=260円、小中学生・65歳以上=130円、未就学児無料。9月11日まで。

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