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カナダ・バーリントン市に「板橋ガーデン」 姉妹都市提携30周年

「板橋ガーデン」オープニングセレモニーの様子

「板橋ガーデン」オープニングセレモニーの様子

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 カナダ・オンタリオ州バーリントン市にある「タンズリーウッズ・コミュニティーセンター」で7月1日、「板橋ガーデン」オープニングセレモニーが行われ、板橋区の公式訪問団が同市を訪れた。

板橋区が1997(平成9)年に寄贈した木造の「板橋ブリッジ」も

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 坂本健板橋区長や元山芳行板橋区議会議長ら8人で構成する訪問団一行は、6月30日に板橋区役所を出発し、翌7月1日にバーリントン市内でオープニングセレモニーに出席したほか、姉妹都市提携30周年を祝うさまざまなイベントに参加した。

 カナダの建国記念日(カナダデー)に当たる7月1日はカナダ国内各地で祝祭行事が行われ、訪問団一行は同日、バーリントン市のスペンサースミス公園で行われた建国記念日記念式典にも出席。現地で活躍する太鼓団体のパフォーマンスなどを見学したほか、屋外の祭りにも参加して地元民と交流した。

 7月2日は、同市内の教育施設や子育て施設、支援団体などを視察。互いの行政課題や取り組みについて意見交換を行い、今後も変わらない友好関係と相互発展に向けた交流促進を確認し合い、4日に帰国した。

 敷地面積約650平方メートルの「板橋ガーデン」は、枯山水式の日本庭園をモチーフに、園内には枯池や枯滝、東屋(あずまや)、石塔などを設置。植樹された日本とバーリントン由来の植物が四季を彩る。園内にはオープンを祝い、板橋区民でバーリントン市名誉市民の榎本太郎雄さんが寄贈したサツキも植えられた。

 板橋区文化・国際交流課の職員によると、庭園設計に当たり、板橋区にある水車公園をはじめ日本国内のさまざまな庭園を参考に、バーリントン市と板橋区の特徴を掛け合わせたデザインを検討。タンズリーウッズ・コミュニティーセンター内で昨年秋から工事が進められたという。

 「板橋ガーデン」が設けられた同センター近くを走る道路は、バーリントン市が1996(平成8)年に「板橋通り(Itabashi Way)」と命名。板橋区は翌年6月にその返礼として旧中山道と石神井川が交差する地点に架かる「板橋」を模した長さ20メートル・幅4メートルの木造の「板橋ブリッジ(Itabashi Bridge)」を寄贈した。

 板橋区とバーリントン市は、1989(平成元)年5月に姉妹都市提携を締結。以降5年ごとの節目の年に、バーリントン市では板橋区による花火大会の開催や和太鼓グループの演奏、板橋区ではバーリトンティーンツアーバンドによる演奏会や美術展の開催など、文化交流による相互理解を深めてきた。バーリントン市民ツアーや板橋区青少年ツアーの実施など、民間レベルでの交流も続いている。

 板橋区内には、バーリントン市から姉妹都市提携5周年を記念して照明灯が寄贈されたのを機に、1995(平成7)年3月にJR板橋駅前公園(板橋区板橋1)内に、照明灯とバーリントン市をイメージした針葉樹やカナダ風建築のトイレを設置。カナダ国旗にも採用されているサトウカエデを植える改修整備を行った「バーリントン広場」がある。同年10月にはバーリントン市民から、ナイアガラ渓谷で産出された4億数千万年前の物という古代石が寄贈され、今も同広場に「バーリントンの石」として展示されているほか、板橋区役所の正面玄関前には10周年に際して寄贈を受けた「バーリントン時計」が時を刻んでいる。

 区と板橋区文化・国際交流財団では今後、姉妹都市提携30周年記念事業として8月に「青少年ツアー」、9月2日~10月25日に区役所本庁舎1階ギャラリーモールなどを活用したパネル展示、10月はバーリントン市公式訪問団歓迎セレモニーを予定している。

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