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大山商店街に「老麺肉まん高野」 1年ぶりに限定出店、元常連客との再会も

店頭販売を行う「二代目老麺師」の高野賢司さん

店頭販売を行う「二代目老麺師」の高野賢司さん

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 「老麺(ろうめん)肉まん 高野」(工場・直売所=茨城県守谷市、以下「高野」)が6月15日・16日の2日間、板橋・大山地域では約1年ぶりとなる店頭販売を行った。

茨城県守谷市の「老麺肉まん高野 セントラルキッチン」

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 今回の販売は、「高野」の通販サイトのリニューアルを担当した販促企画・ウェブ制作業者「フォースプラスワン」が企画・主催した飲食・物販イベント「おおやまマルシェ」に参加して実現。ハッピーロード大山商店街にあるシェアキッチン「かめやキッチン」(大山町)を会場に開いた。

 同店は2017(平成29)年12月開業。目黒雅叙園(現・ホテル雅叙園東京=東京都目黒区)で料理長を長年務めた高野文雄さんの技術を継承したいと、次男の賢司さんが起業し、遊座大山商店街(大山東町)に1号店をオープン。日本中国料理界で著名な文雄さんの経歴や、目黒雅叙園創業者から受け継いだという本場中国の伝統技法「老麺」生地の製法・管理の難しさ、「老麺肉まん」の特徴的な味わいなどの評判が口コミで広がると、テレビや雑誌などで度々取り上げられ、連日行列ができる人気店となった。

 2020年2月には「成増駅前店」、2021年11月には製造工場とテイクアウト専門の直売所を兼ねた「セントラルキッチン」を新設オープンするなど話題となったが、2022年7月に成増駅前店を閉店。翌年4月には大山店も閉めて、高野父子の自宅に近い「セントラルキッチン」での製造・卸売りと直売に絞って規模を縮小していた。

 賢司さんによれば、「倒産・廃業の危機を乗り越えるためにやむ終えず板橋の店を閉めたが、常連の方が守山の工場まで応援に駆けつけてくれたり、SNSやメールを通じて励ましの声を数多くもらったりした。コロナ禍の影響などもあって店の維持が難しくなり、お客さまとの思い出や店への思い入れから大山店を閉めた時に親子で涙した」と振り返る。

 「おおやまマルシェ」では、初日から「高野」の常連客を含む来場者の行列ができた。賢司さんは「用意していた商品がすぐに完売し、父と急きょ製造数を増やして2日目に臨んだ。地域商店の方や取引先、元従業員などが会いに来てくれて、ここまで多くの方と1年ぶりの再会ができると思っていなかった。遠くからわざわざ足を運んでくれた方もいて、『待っているから板橋に帰ってきてね』『通販で買うからね』と温かい声をたくさん頂いた。どのような形でもまた、大山に戻ってきたい」と笑顔を見せた。

 同店の冷凍商品は公式サイトや通販サイトで購入できる。

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