板橋区制施行90周年記念大会となる「2023板橋Cityマラソン」が3月19日、荒川河川敷で開かれた。コロナ禍を経て4年ぶりのリアルイベント開催となった同大会に約1万人のプロ・アマランナーが参加した。
同大会の始まりは1998(平成10)年。東京都内初の日本陸上競技連盟公認コースのフルマラソン大会として「東京・荒川市民マラソン」の名称でスタートし、2011(平成23)年大会から「板橋Cityマラソン」に名称を変更し現在に至っている。都内でも数少ない世界陸連認証の市民参加型マラソン大会として知られ、制限時間が7時間と長く設定されているため、完走率は96%超と全国でもトップクラスの完走率と参加者数を誇る。コロナ禍の影響で2020年は中止となり、翌2021年と2022年はGPS計測などを用いたスマートフォン用のトレーニングアプリ「TATTA(タッタ)」を活用したオンライン開催とした。
フルマラソンのコースは、板橋区の荒川河川敷内特設会場前(板橋区舟渡3)を出発し、例年通り江戸川区小松川3丁目の荒川大橋付近を折り返して戻ってくる42.195キロ。日本陸連登録者・一般参加者を合わせた約1万人のランナーが参加し、新型コロナウイルス感染症対策のため、今大会ではスタート直後の密集回避と安全確保の観点から全5グループに分かれて順次スタートする方式を採用した。スタート地点では、世界選手権やオリンピックなどで活躍した土佐礼子さん(三井住友海上女子陸上競技部アドバイザー)が2019年の大会に続いて応援に駆け付け、会場を盛り上げた。
「陸連登録の部」は、原田大希(ひろき)さんが2時間18分1秒の大会新記録で男子1位に輝き、本間未来さんが2時間45分27秒で女子1位となった。「一般の部」は、楜澤滉希(くるみさわ・こうき)さんが2時間22分26秒で男子1位、渡邉美記さんが3時間1分56秒で女子1位となった。「陸連登録の部」「一般の部」の男女8位までの入賞者には賞状と、今年10月29日に開催予定の「金沢マラソン2023」の優先出場権(参加費無償)が、制限時間内の完走者全員にフィニッシャーメダルがそれぞれ贈られた。
今大会では「誰もが気軽にマラソンに取り組む機会」として3月1日~21日、「2023板橋CityマラソンONLINE」も実施した。