板橋区立郷土資料館が現在、「第20回板橋区伝統工芸展『染と織―真田紐・江戸小紋・江戸手描友禅―』」で取り上げた職人紹介映像をユーチューブで公開している。
昔ながらの技法を継承する関東で唯一の工房「市村真田紐」製の真田紐
1995(平成7)年2月~3月に開催した特別展「いたばしの伝統工芸~匠とその技~」を初回に、板橋区内在住の伝統工芸に携わる職人をはじめとした多くの協力を得て、さまざまな分野で活躍する職人の技術や作品、仕事内容などについて取り上げ、今回20回目の開催となった。
9月19日に閉幕した同展では、「染」と「織」をテーマに「真田紐」「江戸小紋」「江戸手描友禅(てがきゆうぜん)」の職人と、その高度な技術・作品を紹介。「江戸小紋の型付けトートバッグづくり」や「友禅の彩色バンダナづくり」など伝統工芸に触れるワークショップなども行った。
ユーチューブで公開中の「職人紹介」映像は、昨年度に「国選定保存技術保持者」認定を受けた「市村真田紐」(板橋区大和町)2代目・市村藤斎(とうさい)さん、2020年に「板橋区登録無形文化財技術保持者」認定を受けた江戸小紋「小林染芸」(板橋区高島平7)の2代目・小林福司さん、板橋区伝統工芸保存会の会長で2005(平成17)年に「板橋区登録無形文化財技術保持者」認定を受けた板橋区弥生町に工房を構える「江戸手描友禅」の模様絵師・寺澤森秋さんの3人。「第20回板橋区伝統工芸展」の会場で会期中に上映していたもので、作業風景や作品作り、技術の継承にかける思いなどを知ることができる。