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板橋・郷土資料館で伝統工芸展 「甲冑刀装」の魅力紹介

現代甲冑師・三浦公法さんの手による甲冑群が並ぶ甲冑師コーナー

現代甲冑師・三浦公法さんの手による甲冑群が並ぶ甲冑師コーナー

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 板橋区立郷土資料館(板橋区赤塚5)で現在、第19回板橋区伝統工芸展「甲冑刀装-甲冑師・刀剣柄巻師・白銀師のあゆみ-」の後期展が開かれている。

同館所蔵の赤羽刀「水心子正秀」や「備前介宗次」

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 同館では2年に一度、区内の伝統工芸士にスポットを当てた展覧会を開催。今回は板橋区内の甲冑(かっちゅう)師の三浦公法さん、刀剣柄巻(つかまき)師の一ノ瀬種忠さん、白銀(しろがね)師の菅原静雄さんの3人による作品を紹介するほか、「日本甲冑武具研究保存会」会員ら所有の甲冑類も参考展示する。

 7月から開かれている同展では、三浦さんが1975(昭和50)年に五月人形等の制作会社からの依頼で制作した「赤糸威大鎧(あかいとおどしおおよろい)」や、武田信玄のものと伝わる兜(かぶと)の復元品「六十二間筋兜鉢附金具残闕三種(ろくじゅうにけんすじかぶとばちかなぐざんけつさんしゅ)復元模造」、加藤清正のものと伝わる兜の復元品「銀箔押長烏帽子形兜(ぎんぱくおしながえぼしなりかぶと)」などを甲冑師コーナーに、色鮮やかな柄巻見本や柄巻を制作する際に使用する鮫皮(さめがわ=エイの皮)を刀剣柄巻師のコーナーに展示する。

 白銀師のコーナーには、刀を鞘の中で固定するための?(はばき)を展示するほか、同館所蔵品で菅原さんが新調した?を備え付けた「水心子正秀(すいしんしまさひで)」や「備前介宗次(びぜんのすけむねつぐ)」などの赤羽刀(あかばねとう=太平洋戦争終結直後にGHQに接収され、赤羽の倉庫などに保管された刀)も展示する。

 9月19日から後期展として展示の一部を変更し、注文書とそこに記載された甲冑の両者がそろう例としては日本最古級の「啄木糸威(たくぼくいとおどし)二枚胴具足」や、火縄銃使用の際に使われていたとされる右頬部分が革に換えられた「鉄黒漆塗頭形兜(てつくろうるしぬりずなりかぶと)」、9月上旬に新たに見つかった三浦さんの初期作品で井伊家兜を題材にした「朱漆塗日根野頭形兜(しゅうるしぬりひねのずなりかぶと)」も展示。

 同展の展示品はいずれも写真撮影が可能。

 開館時間は9時30分~17時。月曜休館(月曜が祝日の場合は翌日休館。)新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、マスクの持参・着用必須。入館無料。11月23日まで。

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