板橋区グリーンカレッジホールで8月3日・22日、グリーンカレッジOB会による「夏休み子ども塾」が開かれた。
板橋区では、シニア世代の学習意欲に応え、地域活動を推進することを目的にした2年制の高齢者学校「板橋グリーンカレッジ」を開講している。同事業は本年度から、これまでの板橋区健康生きがい部の長寿社会推進課から同区教育委員会事務局の生涯学習課が移管。グリーンカレッジを学びの拠点とし、高齢者だけでなく多世代が連携するさまざまな事業を展開することで地域の「学びの循環」実現を目指す。
初開催の「夏休み子ども塾」には、2日間で小学児童とその保護者、計110人が参加。グリーンカレッジを卒業したシニア世代の卒業生たちがそれぞれのスキルを持ち寄り、鉛筆画、似顔絵、ウクレレ、フラダンス、マジック、勾玉(まがたま)作りなどを指導した。
8月22日のウクレレ教室では、「初めてだったが、優しく教えてもらえてとても楽しかった。次も参加したい」「お誕生日会でみんなに見せたい」「次はギターや大太鼓をやってみたい」など、初めての体験に戸惑いながらもウクレレ演奏を楽しんだ親子の声が聞かれた。ウクレレ講師を務めた遠藤健さんは「自分が活動を続けてきたウクレレを通じて、子どもたちに喜んでもらえるとうれしい。このような学びが地域に継承されていくのはとても素晴らしいこと」と話す。
区生涯学習課の品田真希さんは「教わったことを誰かに教えることで、学びの循環が生まれる。グリーンカレッジでは今後も、誰もが生涯にわたって学習することができる機会を提供するだけでなく、その学びの経験を誰かに教えることができる場を創出していきたい」と話す今後の展開に期待を寄せる。