都立赤塚公園大門地区(板橋区大門)や区立赤塚植物園(板橋区赤塚5)など区内のニリンソウが現在、見頃を迎えている。
赤塚公園の大門地区には、「板橋崖線」と呼ばれる崖地の樹林に沿って全長約200メートル、奥行き約10~20メートルにおよぶ都内最大級のニリンソウ自生地があり、例年よりも2週間遅れでニリンソウの白い花が自生地一面を覆っている。
板橋区がニリンソウを区の花に選定したのは、高島平団地誕生から約10年たった1980(昭和55)年10月。赤塚植物園職員によると、団地区域の南側、現・都立赤塚公園となった崖線地帯や丘陵の宅地開発が進む中、崖地にひっそりと群生していたニリンソウを守ろうと、区が手がける「緑の保全活動」のシンボルにしたのだという。2008(平成20)年1月には、「ニリンソウの妖精」をモチーフにした観光キャラクター「りんりんちゃん」が誕生した。
板橋区観光協会のウェブサイトでは、大門地区や赤塚植物園のほか、薬師の泉庭園(板橋区小豆沢3)、小豆沢公園(小豆沢4)、清水町みどりの公園(板橋区清水町)などをニリンソウが鑑賞できるスポットとして紹介している。
区立赤塚植物園では、同園が開園する1981(昭和56)年以前から現在の敷地に広がっていた雑木林の樹木が一部保存されている「本園」の「武蔵野の木」エリアでニリンソウが見られる。開園時間は9時~16時30分。同園では4月15日から、区制施行90周年記念事業の一環として、ニリンソウを含めた記念絵はがきの販売も行う。
大門地区のニリンソウ自生地ガイドは、「ニリンソウ月間2022」最後の土曜・日曜、4月16日・17日(10時~12時)に行う。荒天中止。