ネパール創作ダイニング「だいすき日本」(板橋区仲町、TEL03-4285-6127)が11月30日、ツイッター注文限定の通信販売メニューを増やした。
日本全国から通販注文が入ったら感謝の旅を実行すると決め、出発の前日に店頭掲示した貼り紙
1995(平成7)年の来日以来、新宿や六本木の有名店で修業を積んだネパール人シェフのプラダハン・ビカスさんが2010(平成22)年10月、東武東上線・中板橋駅の北側で開業した「だいすき日本」。オープンからしばらくの間来客がほとんどなく、ビカスさんはツイッターで連日「ごめんなさい きようもおきやきさん きませんでした やられたね」(原文ママ)など平仮名のみでつづられたツイートを投稿。連日この状況を続くのを見かねた板橋区在住者のグルメブログを皮切りに、ネット掲示板サイトなどで「悲しすぎるツイートの店」と取り上げられ、ビカスさんの料理人としての腕前や経歴、人柄の良さなどが知られるようになると、オープンから約1年後には全国からの来店者で長蛇の列ができる地元の人気店となった。
一時は規模を拡大するも、2016(平成28)年にファンに惜しまれつつ閉店。2018(平成30)年11月、現在の中板橋駅南側に再出店した。
この2年は新型コロナ禍で一時休業しながら、テークアウト弁当やツイッター限定注文の通販メニューを提供。2020年9月にテレビ番組でカレー肉まんが紹介されると、全国から注文が殺到したという。ビカスさんは平仮名以外の日本語を読むのが得意ではないため、平仮名で分かりやすくまとめた注文メッセージをツイッターのDM機能で送るなど、ビカスさんのツイッターフォロワーらがビカスさんをサポートした。「いつも、みんなが応援しくれて、手伝ってくれる。本当に感謝している」とビカスさん。12月1日には、「あれから 11ねん たった いまでも おもう もし ツイターの おきゃくさんたちの おえんが なかったら いまは にっぽんに いないだろう みんな だいすき」(原文ママ)とツイッターに投稿した。
現在は通常メニューで営業するほか、店頭受け取りのテークアウト販売にも対応する。通販も再開し、11月30日からはカレーの冷凍パック商品の品ぞろえを増やした。通販メニューは、カレー肉まん、チーズカレー肉まん(以上250円)、チキンカレー、キーマカレー(以上500円)、ポークカレー、マトンカレー、バターチキンカレー、エビカレー、ほうれんそうチキンカレー、ほうれんそうマトンカレー、ほうれんそうポークカレー(以上700円)、ダル(まめ)カレー(500円)ほか。現在、カレー肉まん10個の注文に対し、カレーの冷凍パック1点を進呈している。送料別途(着払い)。
通販注文はビカスさんのツイッターアカウントのDMと電話で受け付ける。店舗の営業時間は、ランチタイム=11時~15時、ディナータイム=17時~22時。火曜定休。臨時休業やメニュー改変情報などはツイッターで発信する。