板橋区氷川町の劇場「SUBTERRANEAN (サブテレニアン)」で10月10日、演劇祭「板橋ビューネ2018」が開幕した。
「楽園王」「サイマル演劇団」「イェギシアター」「7度」の全4団体が参加
2006年、演劇・ダンス専用の稽古場としてオープンした「サブテレニアン」。翌2007年1月にオーナーである赤井康弘さんが代表を務める「サイマル演劇団」によるこけら落とし公演を行って以来、同劇団の自主公演をはじめ、演劇、ダンス、トークイベントなどを行うレンタルスペース事業を行ってきた。2011年には東北の舞台芸術を支援・紹介する主催興行を行い、そのほか国際演劇祭の共催や劇場プロデュース公演を手掛けた後、2013年から「古典の上演」をテーマとする演劇祭「板橋ビューネ」を立ち上げた。
「板橋ビューネ」では、毎年テーマを定め、公募による参加団体が期間中に同劇場で公演を行うほか、各地方・海外のカンパニーを招聘(しょうへい)し、これまで名古屋・島根・札幌でも開催している。
今回の「板橋ビューネ2018」は「楽園王」「サイマル演劇団」「イェギシアター」「7度」の4劇団が参加する。開幕となった10月10日から14日の5日間、「楽園王」による「銀河鉄道の夜」を全6ステージ上演。宮沢賢治の代表作として有名でありながら未完の作品とされ、彼の死後に発表されたものと構成や内容の異なるバージョンが複数存在する事実に着目し、ほかの宮沢作品や独自の解釈によるオリジナルストーリーが絡み合う楽園王版の同作は、全ステージ満員の盛況ぶりを見せた。
10月25日~28日はサイマル演劇団「ベビュカン」、11月17日・18日はイェギシアター「誤解」、11月21日~25日は7度「dim voices(ディム・ボイセス)」を上演する。チケット販売は各劇団、サブテレニアン(共通チケットのみ)で受け付ける。