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板橋本町で「縁切榎」の歴史講座と落語会 世代を超えて「まちの物語」再編集

明治19年に描かれた「縁切榎茶屋風景図絵馬」を模写した図

明治19年に描かれた「縁切榎茶屋風景図絵馬」を模写した図

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 いたばし総合ボランティアセンター(板橋区本町)で9月24日、「縁切榎(えんきりえのき)」に関する歴史講座と落語会、紙芝居の読み聞かせなどを行う交流会イベントが開かれる。主催は「いたばしものがたりプロジェクト」(TEL 090-6016-7869)。

高座を披露する柳亭こみちさん

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 「縁切榎」は、江戸期から中山道第一の宿場町・板橋宿を代表する名所として知られ、今なお「悪縁を切り、良縁を結ぶパワースポット」として全国から願掛けに人々が訪れる。現在地に祭られる榎は3代目とも4代目ともいわれ、1986(昭和61)年に板橋区指定の記念物(史跡)として文化財登録された。いたばし観光センター内には初代とされる榎の枯木も展示している。

 同イベントは三部構成で行われ、第一部は板橋区在住の歴史研究家・葛城明彦さんを講師・ガイドに招き、歴史講座「『縁切榎』と富士講・身禄(みろく)伝説」を行う。江戸期から現在に至る縁切榎にまつわる逸話を紹介した後、旧中山道筋の新旧・縁切榎や、縁切榎の伝説とゆかりの深い板橋区氷川町の氷川神社・富士塚など史跡を巡る。

 第二部は、ボランティアサークル「木綿(もめん)の会」の安田操さんによる紙芝居「縁切榎と身禄さん」の読み聞かせと参加者交流会、板橋区公文書館の特別案内を行う。

 第三部は、昨年9月21日に2児の母として初の真打ちに昇進した落語家・柳亭こみちさんが、「縁切榎」を含む落語2席を披露する。落語「縁切榎」は、幕末から明治期に活躍し、三遊派の総帥で落語中興の祖として知られる初代・三遊亭圓朝(さんゆうてい・えんちょう)が創作した古典落語の一つ。同プロジェクトメンバーの一人は「最近になって一部の落語家さんが復活させた古典落語で、落語ファンでも知る人ぞ知る演目。今回はこみち師匠に縁切榎のすぐ近くで披露していただける貴重な機会を作ることができた」と話す。

 「葛城さんの講座は、歴史に詳しくない人にも分かりやすく、写真を中心に歴史講演の初心者にも楽しんでもらえると思う。紙芝居は低学年の子どもにも分かるように作られているので、この機会に知らなかった地域の歴史に触れてもらいたい」とも。

 史跡巡りで撮影した写真を集めてグーグルマップ上で公開し、後日オリジナルの絵本やTシャツづくりを行うワークショップや展示イベントも開催する。同メンバーは「商店街や街を本の一部に見立て、『まちの物語』を参加者の人たちと一緒に再編集する取り組みにつなげていきたい」と意欲を見せる。

 開催時間は、第一部の歴史講座=9時45分開場・10時開演(入場料・一般=500円、高校生以下無料)、第二部の紙芝居と交流会=14時開場・14時15分開演(入場無料)、第三部の落語会=18時30分開場・19時開演(入場料=1,000円)。

 参加申し込みは電話とフェイスブックイベントページ「いたばしものがたりプロジェクト『縁切榎』」で受け付ける。

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