エスビー食品(東京都中央区日本橋兜町、TEL 03-3668-0551)は2月12日、新レトルトカレーシリーズ「食べ方チョイス」の販売を開始する。
同商品は1袋65~75グラムの少量サイズ。「欧風カレー」「バターチキンカレー」「キーマカレー」「デミグラスカレー」「チキンマサラカレー」「ダル(豆)カレー」の6種のラインアップで、食の多様化やカレーのバリエーションニーズの高まりにも対応。1袋で少量のカレーを食べられるほか、量目・メニュー・利用シーンに応じてセットメニューやミールス風、あいがけスタイルなど、外食やカレー専門店で親しまれているいろいろな食べ方を家庭で楽しむことができる。
同社広報グループ職員によれば、女性が家庭で食べるカレーの量を調査したところ、「少しだけ」「いろいろ食べたい」という割合が50代以下でおよそ2割、50代以上で4割以上だったという。職員は「カレーは好きだけれど多くは食べられないという方や、自宅でのパーティーシーンや家族の好みに応じて、自由に、気軽にカレーを楽しんでもらいたい」と話す。
価格は、1袋130円。
同社の創業は95年前。故・山崎峯次郎さんが1923(大正12)年に純国産カレー粉の製造に成功し、同年4月に前身となる「日賀志屋(ひがしや)」を浅草に創設したのが始まり。当時高価な舶来品として国内に流通していた海外製カレー粉を参考に、レシピも分からない中で薬問屋などからさまざまな香辛料を手に入れて「カレーのおいしさを多くの人々に届けたい」と手探りで調合を重ねたという。板橋区と同社のつながりは古く、1935(昭和10)年に板橋区宮本町に製造工場を構え、1940(昭和15)年に蔵前にあった本店を板橋区志村清水町(当時の町名)に移した。1949(昭和24)年に日本橋兜町に本店移転して社名を「エスビー食品」に変更した後も、宮本町の製造工場は同社主力の「東京工場」として1981(昭和56)年に設備を東松山工場(埼玉県東松山市)に移すまで操業を続けていた。
現在、工場跡地は同社研究所の「板橋スパイスセンター」となり、東京支店の中央営業所と、スパイス・ハーブやカレーの正しい啓発・普及を目的にした「スパイス展示館」が同センター内に設けられている。