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赤塚のゲームバー&カフェ バンドマンでイラストレーターの新オーナーにバトン

前オーナーの東単騎さん(左)と、新オーナー兼店長となった相内幸久さん(右)

前オーナーの東単騎さん(左)と、新オーナー兼店長となった相内幸久さん(右)

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 東武東上線・下赤塚駅近くにあるゲームバー&カフェ「アーシェ」(板橋区赤塚新町1)が3月1日、新オーナー体制で正式オープンした。

対戦型格闘ゲームだけでなく、落ちゲーやアクションゲーム、ボードゲームなど店内で楽しむことができる(写真)

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 昨年10月にプレオープンした同店。店内には、アーケード版の対戦型格闘ゲームやアクションゲームなど業務用ゲームのほか、ボードゲームもそろえる。チャージ料は、時間無制限=1,000円(1ドリンク付き)。営業時間内であればゲームも無料でできるシステムとなっている。

 オーナー兼店長の相内幸久さんによると、ゲームバーやゲームカフェを看板に掲げる同業店は秋葉原や都心にはあるが、赤塚エリアや板橋区では珍しく、区外から足を運ぶゲーム愛好者もいるという。中には女性が一人で来店するケースもあるという。

 「雪綺(ゆき)」のアーティスト名で、4コマ漫画を中心にWEB上で作品発表する漫画家兼イラストレーター活動の傍ら、ビジュアル系バンドのボーカリストとして音楽活動も行っている相内さん。都心にあるコンセプトカフェで働いて生計を立てていたが、店員として接客だけでなく調理も分担するうちにオリジナルのカクテル作りや料理の楽しさに目覚め、ホームパーティーを主催してバンドメンバーや友人たちに料理の腕を振るうまでになったころ、「いつか自分の飲食店を持つことができたら面白い」と漠然と考えたこともあったという。

 対戦型格闘ゲームの全国大会に出場した経験を持つゲームプレーヤーの「東単騎(とんたんき)」さんは、かつてそのかいわいでは知る人ぞ知る存在。今は会社経営者として、不動産投資の一環で赤塚の新築物件を自社ビルとして運営する計画で購入したという。

 「最上階フロアには購入時点ですでに、バーカウンターやテーブルなどがそろっていて、社員たちとバーやカフェを自社経営してみるのも面白そうだという話になった」と東単騎さん。ゲームに没頭していた当時の知人にはプロゲーマーとなった者やゲーム好きが多く、個客を主体とするインターネットカフェに代わってゲーム愛好家が集うコミュニティースペースとしてゲームカフェが都心で注目されていたことなどから、実験的にゲームバー&カフェを直営することを決めたという。飲食店の経営の経験はないが、メニュー開発や店舗営業のやりくりができる経験者を引き抜く必要に迫られ、人探しを手伝ってもらった知人を通じて声を掛けた。

 相内さんは「初対面にもかかわらず、店を立ち上げるから店長として働かないかと誘いを受けた。戸惑いはあったが、『面白そうだ』とこれまでのカフェ勤務も並行することを条件に、パート店長として数カ月後にプレオープンを迎える決断をした」と話す。

 東単騎さんは「一緒に都内のゲームカフェなどを視察して回り、急ピッチでゲームの設備を整えながら配線工事などを進めた。飲食メニューに関しては相内さんに丸投げして苦労をかけた」と苦笑いする。

 「プレオープンからしばらくして、諸事情から店舗経営を断念せざるを得なくなったため、相内さんに事情を説明したところ、『賃料は払うから自分にこの店を続けさせてほしい』と逆に申し入れを受けて驚いた」とも。「相内さんの熱意に動かされて、店舗経営の全権を託し、私はテナントの貸主として、これからもできる範囲でサポートしていきたい」と笑顔を見せる。

 相内さんは「メニュー作りや来店者とコミュニケーションを取ることが楽しく、これが天職だと実感している。少しずつ常連さんも増えてきた。人狼ゲームや、ゲーム以外のイベントなど持ち込み企画も受け付けている。ゲームをしない方でも気軽に来店して楽しんでもらえるよう、飲食サービスもさらに充実させて、コミュニティースペースとしても盛り上げていきたい」と意気込む。

 開場時間は、平日=19時~24時、金曜・土曜・日曜=19時~深夜。週ごとの営業予定はツイッターで発信している。月曜のみチャージ料無料。

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