東武東上線の下赤塚駅、東京メトロ有楽町線・副都心線の地下鉄赤塚駅から歩いて10分ほどの住宅地に1月17日、制服・学校用品のリユース専門店「RIYUCO(リユコ)」(板橋区赤塚6、TEL 050-7129-0083)がオープンした。
同店では、板橋区や隣接する練馬区の幼稚園から高校までの中古制服や体操着を買い取り、クリーニングなどを行ったリユース品を定価の3分の1以下の価格で店頭販売している。
同店を開業した下山優理子さんによると、「1着3万円前後するものもあり、傷みで買い替えたり、予備で2着目3着目をそろえたりするとなると出費もバカにならない。上着やズボンの穴開き・ほつれなどをリフォーム店で修繕するにも数千円かかる。それならば1万円前後の中古を買おうと考える方も少なくない」という。「ママ友から学生服を譲り受けようとしても、男女の性別やサイズがマッチしなければならないし、学校や地域で開催されるバザーで入手しようにもタイミングが合わないことが多く、私自身を含めて地域のお母さんたちは苦労している」とも。
下山さんは結婚を機に板橋区に移り住み、保育園児と小学生の2児を育てる母でもある。「夫婦共働きで会社勤めをしていたが、いつか起業してみたいと漠然と考えていた」下山さんは、学校卒業で不要になった中古学生服を買い取り・販売するリユース事業を手掛ける会社の存在を知り、「これなら自分にもできるかも」と、家族の協力を得ながら独力で開店準備を進めてきた。
学生服の販売店や価についての情報をネットで調べていると、リユース業の会社がフランチャイズ店募集の説明会を開く情報を見つけ、ひとまず参加。その後、自宅近くにリーズナブルな物件も見つけた。「いろいろなことがトントン拍子に重なり、これは『起業しろ』ってことだなと背中を押された」という下山さんは、急いで古物商許可証を取得し、板橋区が主催する起業セミナーに通うなどして店舗経営の基本知識を学びながら、開店に向けた準備を本格化させた。
店作りもDIY精神で進め、店内の壁や外看板に自らペンキを塗り、購入した床材もネット上にアップされた動画を見ながら自身で張り替えた。近隣への折り込みチラシもデザインし、夫の手伝いを得ながら数万部を配って回ったという。店名のロゴには、小学生の長男が描いた愛着のあるイラストを使う。
「どうにかオープンまでこぎ着けたものの、品ぞろえがまだ少ないのが悩ましいところ」と下山さん。「店を開いたことで地域の方にもっと存在を認知してもらい、問い合わせや相談の機会がもっと増えるとうれしい。地域の声もしっかり拾い、店舗運営や学生服・体操着以外の品ぞろえも工夫していきたい。これからの出会いを楽しんでいけたら」と意気込む。
営業時間は、火曜・木曜=10時~15時、第2・第4土曜=10時~13時(祝日を除く)。