絵本の世界を楽しめるイベント「いたばし子どもehon展」が3月3日、板橋区役所本庁舎1階の区民イベントスペースで始まった。
「絵本のまち」を目指している板橋区。全国でも珍しい海外絵本の図書館「いたばしボローニャ子ども絵本館」を持ち、毎年夏には区立美術館で、絵本の原画を紹介する企画展「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」を開催するなど、絵本の世界とは縁が深い。
会場には、同絵本館の蔵書であり、中国語、フランス語、ハングルなどさまざまな言葉に翻訳された「ぐりとぐら」など、多くの人になじみ深い作品も並ぶ。
同絵本館が所蔵する絵本だけでなく、外国語絵本の翻訳コンテストである「いたばし国際絵本翻訳大賞」の中学生部門入賞作品なども併せて展示。「板橋の小学生が作った絵本」として、志村第六小学校の2年生が国語の授業で作ったオリジナル絵本もあり、会場では自分の作品を手に取って眺める小学生もいた。
オリジナル絵本は、区内小学校で使われている国語の教科書にある「お話のさくしゃになろう」という授業の際に、児童文学作家の片岡輝さんがワークショップを実施した後、子どもたちが話を作ったもの。この取り組みは志村第六小学校が最初の実施校となったもので、今後は区内各校で順次取り組んでいく予定だという。
区としても初めての取り組みで、担当職員は「来庁者が多いこの時期、たくさんの人に少しでも絵本に触れてもらいたいと企画した。10年後には板橋が『絵本のまち』と呼んでもらえるよう、今後も絵本作りや展示を続けていけたら」と話す。
イベントは今月8日までの9時~17時(土曜・日曜除く)。最終日の16時からは、会場内でいたばし国際絵本翻訳大賞中学生部門の表彰式を行う。
併せて、区役所1階の食堂「カフェダイニング仲宿」では、イベント期間限定で「絵本deティータイム」を展開(14時~17時、売り切れ次第終了)。おいしいものを食べながら絵本の世界を楽しめるように、と絵本の世界をイメージしたスイーツを用意する。