
板橋区立山中児童遊園(板橋区栄町)が全面改修工事を経て、3月31日、リニューアルオープンした。
同園は東武東上線・中板橋駅と大山駅の中ほどにあり、線路に面した「電車が近くで見える公園」として地域住民や近隣保育園の園児らに親しまれている。板橋区は2023年から住民説明会や保育園などでヒアリングを行い、遊具の刷新や老朽化で閉鎖していた水遊びできる「こどもの池」の撤去を前提にしたリニューアル設計を進め、2024年7月から全面改修工事を行っていた。
「こどもの池」があったスペースには通年利用できる幼児広場を整備。ワニの顔を模したクライム遊具やキリンの置物型遊具、芋虫型のステップ遊具を新設したほか、海外絵本「バーバパパ」のベンチを4基設置。当初からあったブランコと滑り台も刷新した。
「バーバパパ」はアメリカ出身の元教師タラス・テイラーとフランス出身の建築設計士だったアネット・チゾンの夫婦が共作した作品で、世界40カ国以上で翻訳・刊行されている絵本シリーズ。今年は1970(昭和45)年の原書刊行から55周年の節目で、生みの親の一人タラス・テイラーの没後10年にあたる。
板橋区みどりと公園課公園課の担当職員は「公園利用する地域住民の要望を取り入れ、幼児広場を含めて明るく、かわいらしいデザインになるよう設計を進めた。カラフルな『バーバパパ』ファミリーのベンチは海外絵本とゆかりの深い『絵本のまち板橋』にちなんで区で採用を決めたが、期せずしてアニバーサリーイヤーでのお披露目になった。世代を超えて長年読み継がれてきた作品なので、幼児だけでなく多世代に喜ばれ、より親しんでもらえる憩いのスポットになれば」と話す。