都立赤塚公園サービスセンター(板橋区高島平3、TEL 03-3938-5715)と板橋区が3月19日、大門地区のニリンソウ自生地(板橋区大門)周辺や板橋区役所で「ニリンソウ月間」を始めた。
ニリンソウを紹介するパネル(「ニリンソウの白い花は花びらではない!」)
ニリンソウはキンポウゲ科の多年草で、かつては区内の至る所で見られたが、宅地開発などの影響で年々数を減らし、環境省発表のレッドリストでは東京都は23区部と北多摩エリアで「準絶滅危惧種」、和歌山県・島根県・高知県・佐賀県では「絶滅危惧種」に指定されている。板橋区では1980(昭和55)年10月、崖線の豊かな自然環境を守っていきたいという願いを込めてニリンソウを区の花に選定。2008(平成20)年1月から、「ニリンソウの妖精」をモチーフにした観光キャラクター「りんりんちゃん」が区内各所で活躍している。
赤塚公園の大門地区には、「板橋崖線」と呼ばれる崖地の樹林に沿って全長約200メートル・奥行き約10~20メートルに及ぶ都内最大級のニリンソウ自生地があり、毎年4月上旬から中旬にかけて見頃を迎える。ニリンソウに関する展示イベントやガイドツアーを行う「ニリンソウ月間」は開花シーズンとなる3月下旬から4月中旬頃にかけて行っているが、コロナ禍の影響で2020年は中止、2021年は規模を縮小して開いた。
今回、板橋区役所本庁舎1階の情報スペースでは、板橋区によるニリンソウの鉢植え展示と、生態や保全活動などをパネル紹介する「ニリンソウ展」を開催する(4月1日~8日、9時~17時、4月2日は休館)。4月5日には「緑のガイドツアー・ニリンソウコース」を開催。9時30分に三田線・新高島平駅改札に集合し、赤塚公園内などのニリンソウや野草を観察しながら解散場所の「赤塚植物園」まで案内する。参加費100円。雨天時は翌6日に順延。定員20人。参加申し込みは、電話(みどりと公園課、TEL 03-3579-2533)と板橋区ホームページ上の電子申請で受け付ける。
大門地区のニリンソウ自生地では4月3日、「ニリンソウ観察Day 2022」と題し、都立赤塚公園サービスセンターがボランティア職員による自生地ガイドを行い、ガイドブック「赤塚公園の植物」を来場者に進呈。そのほか期間中、区立赤塚溜池公園と赤塚城址(し)周辺のニリンソウや野草を観察する「春の野草観察会」を月曜・祝日に開催。赤塚溜池公園の梅林に9時集合、赤塚城址を巡り大門地区のニリンソウ自生地で12時に解散する。
都立赤塚公園大門地区の自生地ガイドは土曜・日曜(10時~12時)も行う。4月17日まで。荒天中止。