板橋区立中央図書館(板橋区常盤台4)で現在、「食」をテーマした特集展示が行われている。
区内に千年以上伝わる「田遊び」の写真パネルや年中行事に関する書籍も
同館では月ごとにテーマを変え、各コーナーでパネル解説や関連書籍を紹介する特集展示を実施。2月は、3階「櫻井徳太郎コーナー」で、「櫻井先生と食」をテーマに板橋区公文書館(板橋区本町)が所蔵する櫻井徳太郎文庫から「食の昭和文化史」、「日本の食文化」、「栃と餅 食の民俗構造を探る」の3冊を解説展示する。
櫻井徳太郎は研究・教育活動と共に、駒沢大学の学長や日本民俗学会代表理事、日本風俗史学会会長などを歴任し、板橋区では文化財保護審議会会長や「板橋史談会」会長を務め、「板橋区史」の編さん統括など区の文化行政に多大な貢献を果たした板橋区ゆかりの民俗学者。1946(昭和21)年から2007(平成19)年に亡くなるまで板橋区内で暮らしていたばかりでなく、板橋区立平和公園の場所にかつてあった東京教育大学の大学寮に10年以上住んでいたこともあり、現在の中央図書館が立つ場所とも所縁(ゆかり)がある。生前、板橋区公文書館に寄贈した民俗・歴史関係学術資料「櫻井徳太郎文庫」は約3万8500点に及ぶ。
櫻井徳太郎コーナーに隣接する「板橋区コーナー」では、「次世代に伝えたい行事と食文化」と題し、和食や郷土料理、古代から現代に至る食文化史などを扱った書籍を多数並べるほか、「板橋区の民俗行事」の解説パネルと「田遊び」「獅子舞・四ツ竹踊り」「いたばしの祭り囃子(ばやし)」など区内に古くから伝わる伝統行事や日本の年中行事に関する書籍を紹介する。
開館時間は9時~20時。第2月曜と月末日休館。今月27日まで。