ユーチューブの「板橋区公式チャンネル」で9月17日、板橋区の警視庁志村警察署・板橋警察署・高島平警察署の3警察署と区役所の土木計画・交通安全課で共同制作した「よしお兄さんと学ぼう!みんなで一緒に交通安全~道路をわたる おやくそく~」が公開された。
よしお兄さん、ピーポくん、りんりんちゃん3人がそろった特製イラスト
9月21日~30日に実施される恒例の「秋の全国交通安全運動」に先立ち、今回「板橋区公式チャンネル」で公開された関連動画は計5本。いずれもNHKの児童向け番組「おかあさんといっしょ」で体操のお兄さんを14年間務めた「よしお兄さん」(小林よしひささん)がメインで出演するほか、警視庁のマスコットキャラクター「ピーポくん」と、板橋区の観光キャラクター「りんりんちゃん」も登場する。
「よしお兄さんと学ぼう!みんなで一緒に交通安全~道路をわたる おやくそく~」は、よしお兄さんの歌とダンスに合わせて楽しく交通安全を学ぶ「よしお兄さんアトラクション編」、街の模型を使って交通安全について勉強する「ジオラマを使った交通安全教室編」、板橋区オリジナルの交通安全体操を披露する「板橋区オリジナル交通安全体操編」の3プログラムに分かれる。全プログラムの動画と坂本健板橋区長からのメッセージをまとめた約17分の動画と、プログラム別の動画3本を合わせた計4本を用意。ジオラマ制作は、警察グッズの企画制作・販売を手掛ける「有富商会」(板橋区本町)が担当した。
残りの1本、おまけの動画として公開された「よしお兄さんが交通安全の絵本を読んでみた!」では、よしお兄さんが「交通事故にあわないための5つのおやくそく」をテーマにした交通安全絵本「みくちゃん おつかい、だいじょうぶ?」を朗読する。
区交通安全係の西村和秀さんによれば、「いたばしトラフィック体操」は今回の動画企画のために制作され、高島平警察署の職員と一緒に歌詞を考え、区立保育園の職員が曲と体操の振り付けを作ったという。「全国交通安全運動に合わせて区内の保育園で実践したところ、子どもたちや先生方から『歌も体操も覚えやすい』と好評だった」と西村さん。
よしお兄さんが朗読した「交通安全絵本」は他にもう1作、保護者と子ども双方に向けて自転車運転の交通ルールとマナーを伝える「みくママのあぶない!ハラハラ運転」があり、絵本のシナリオと文章を手掛けた大瀬戸健二さんは志村警察署の交通課長。今年2月に「志村・板橋・高島平交通安全協会」の連名で発行され、今夏には警察署職員が区内の幼稚園や保育園を訪れて園児や保護者らに読み聞かせも行った。
志村警察署職員は「昨年は子どもを巻き込んだ悲惨な交通事故が都内で増えていて、管内で発生した交通事故の約半数は自転車に関わるものだった。自転車の後ろに子どもを乗せた保護者の交通マナーが悪いという声が多数寄せられ、歩きスマホによる事故や道路横断中の事故も増えている」と話す。
西村さんは「新型コロナ禍の影響から昨年は全国的に交通安全大会の中止が相次ぐ中、親子で一緒に学べる動画を制作することで、子どもだけでなく、交通安全教育を受ける機会の少ない保護者世代への呼び掛けにもなればと動画制作を企画した。交通安全絵本と合わせ、いたばしトラフィック体操にも親子で親しんでもらい、交通安全に向けた意識を今後も高めてもらうきっかけにしたい」と語る。
板橋区発の「交通安全絵本」2作品は現在、警視庁の公式サイトでPDFデータの閲覧・ダウンロードができる。