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板橋区立美術館がBELCA賞受賞 区立美術館としては初の快挙

展示室など内部を含めて大きくリフォームされた

展示室など内部を含めて大きくリフォームされた

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 ロングライフビル推進協会(東京都港区)が3月26日、「第30回BELCA賞」表彰建築物を発表し、板橋区立美術館がベストリフォーム部門で受賞を果たした。

板橋区立美術館周辺の桜が見頃

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 BELCA賞はビルのロングライフ化に寄与することを目的にした既存建築物に対する表彰制度で、同協会が1991(平成3)年に創設。毎年「ロングライフ部門」と「ベストリフォーム部門」の2部門で計10件の建築物を全国公募で寄せられた中から選出、表彰している。

 ベストリフォーム部門は「社会的・物理的な状況の変化に対応して、今後の長期使用のビジョンを持って、蘇生させるもしくは飛躍的な価値向上等をさせるリフォームがなされた、模範的な建築物を表彰」するとしている。賞創設から30年の中で、公立美術館では国立西洋美術館(東京都、第9回ロングライフ部門)や国立近代美術館(東京都千代田区、第14回ベストリフォーム部門)、東京都美術館(東京都台東区、第23回同部門)など名だたる美術館が受賞しているが、区立美術館の受賞は初めてのこと。東京都23区の区立施設としては、港区立郷土歴史館等複合施設「ゆかしの杜」(東京都港区、第29回)が昨年同部門を受賞して以来の快挙となる。

 同館の受賞について、BELCA賞選考委員会副委員長の鎌田元康さんは「一見、完全建て替えと思えるほど新しい建築となっているが、村田政眞の空間の連続性を踏襲したエントランスホール回り、アプローチでの印象的な大屋根など間違いなく既存建物をベースにしてよみがえった建築であることが明快に読み取れる。設計者の意図した『落ち着いた緑あふれる周辺環境に溶け込みながら美術館としての品格のある顔を持つ』ことを見事に達成していると同時に、設計者自身の品格と卓抜したセンスが感じられる建築である」と講評する。

 「第30回」の表彰建築物は、ロングライフ部門3件、ベストリフォーム部門7件の計10件。板橋区立美術館のほか、神戸市立博物館(兵庫県神戸市)や鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム(神奈川県鎌倉市)など、2部門で計10件が受賞した。

 板橋区立美術館は「東京23区初の区立美術館」として1979(昭和54)年に開館。2018年4月に改修工事のため休館し、開館40周年を迎えた2019年6月にリニューアルオープンしていた。

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