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板橋区が徳丸の古民家保存・管理の寄付金募集へ 都内最古級の都指定文化財

都指定有形文化財(建造物)「旧粕谷家住宅」

都指定有形文化財(建造物)「旧粕谷家住宅」

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 板橋区が9月2日、東京都指定有形文化財「旧粕谷家住宅」(板橋区徳丸7)の保存・管理に向け、ふるさと納税型クラウドファンディングなどで寄付募集を始める。

「享保八年」の年紀が記された柱の墨書など

 旧粕谷家住宅は、2003(平成15)年12月に「粕谷尹久子(かすや・いくこ)家住宅」として板橋区の有形文化財指定を受けた後、2007(平成19)年3月に所有者の粕谷さんから板橋区に寄贈された木造平屋建て・茅葺(かやぶき)屋根の古民家。江戸時代の徳丸地域は徳丸本村・徳丸脇村・徳丸四葉村に分かれ、粕谷家は徳丸脇村で名主(なぬし)を代々務め、1726(享保11)年以前に浅右衛門が隠居したのが始まりという家伝や、「享保十四己酉(つちのととり)年」と書かれた祈祷札の存在が確認され、「江戸時代中期の建立で、平成に入るまで現地で住宅として住み継がれてきた古民家」として一般公開されていた。

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 建築当初からの部材が多く残されていたことから、板橋区は2016(平成28)年1月から2018(平成30)年1月まで2年の歳月をかけ、その痕跡から当初の形に復元整備する工事を行った。建造物の解体調査で柱の継ぎ目から1723(享保8)年の建立であることを示す墨書きが見つかり、全国的にも古く、建築年代が明らかになっている建造物としては都内最古級の貴重な文化財であることが判明。復元工事を終えて一般公開を再開した後の2018年3月、都の有形文化財指定を受けた。

 集まった寄付金は旧粕谷家住宅を永く保存してくための消防設備と管理棟の設置に要する経費に活用し、寄付者を「旧粕谷家住宅サポーター」として同住宅に関する事業・イベント情報を提供するほか、3万円以上の寄付者は今後設置予定の管理棟に希望制で芳名掲示を行う予定という。目標額は100万円。

 区学芸員の吉田政博さんは「クラウドファンディングで寄付を募ることで、より多くの方に旧粕谷家住宅を知ってもらい、板橋区民にも区内に貴重な文化財があることを周知する機会につなげたい。今後、地域の宝物として次世代へ引き継いでいくため、文化財古民家を見守るサポーターとしての協力を多くの方に仰ぎながら、保護・管理体制を整えていきたい」と話す。

 寄付の募集開始は9月2日12時から。ふるさと納税型クラウドファンディングサイト「ふるさとチョイス ガバメントクラウドファンディング」を通じたクレジットカード払いと、板橋区役所8階の地域振興課窓口や、各種金融機関で受け付ける。11月30日まで。

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