板橋区と大東文化大学と志村消防署が共同で4月6日、外国人留学生を対象に防災教育・訓練を行った。
この取り組みは、板橋区が掲げる「多文化共生まちづくり推進計画」の一つとして、区の地域防災支援課と文化・国際交流課が企画したもの。訓練だけでなく、地震などの災害に備えられるよう防災情報の提供なども行った。
防災訓練には通訳ボランティアを配置し、パンフレットなどの広報物を多言語版で作製するなどの工夫をし、外国人が参加しやすいようにしている。
大東文化大学板橋キャンパス(板橋区高島平1)で行われた訓練に集まったのは、同大学で学ぶ留学生19人のほか、日本人学生、板橋区文化・国際交流財団防災語学ボランティア、板橋区国際交流員など30人弱。
例年、9月入学の留学生が板橋キャンパスを訪れる時期に合わせて実施していた。4月入学の留学生を対象に訓練を実施したのは今回が初めて。
班に分かれて基本的な応急救護や初期消火、起震車の大掛かりな装置を用いたものなど、さまざまな訓練を行った。
試着体験ブースでは、実際に火災現場で着用している防火服や酸素ボンベを試着でき、体験をした留学生からは「とても重かった。これを着て現場に出ていることにとても驚いた」などの声が上がった。
「自国にAEDが無いため、今回日本に来てAEDの使い方を勉強できたのは素晴らしい経験。今回の訓練で勉強したことを生かして、これからの留学生活を送りたい」など、改めて防災についての意識を強めていた。