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板橋・北園高で「キャリアデザイン」ワークショップ 法政大のゼミが企画

ワークショップの様子

ワークショップの様子

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 都立北園高校(板橋区板橋4)で6月11日、これからの進路や生き方、働き方について考える「キャリアデザイン」のワークショップが1年生を対象に行われた。企画・運営は法政大学(千代田区)キャリアデザイン学部・教授の廣川進さんとゼミ生。

「8人の人生」のワークショップの様子

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 廣川さんは「高校に入ったばかりで、大学、ましてや仕事なんて考えられないという人も多いと思うが、働き方も多様になり、自分で考えて生き方『キャリア』を考えていかなければいけない時代になった。今日の大学生や社会人の話、ワークを通して、少しでも『キャリア』について考えるきっかけになれば」と話す。

 ワークショップは同校体育館で行い、1年生約320人が参加。2部構成で行い、第1部ではゼミ生3人が、高校生時代の過ごし方、大学・学部の選び方、大学生活についてなどについて講演。「高校生活を楽しむこと、オープンキャンパスに行き、自分の目で確かめること」などをアドバイスした。社会人枠として、一般社団法人「育児キャリアアップ推進機構」などの代表を務める坂東愛子さんも登壇。「今は保育園運営やママやパパの育児支援に関わっているが、大学は理系で、当時はこんな人生になるとは思ってもいなかった。予測不能な時代だが、その中でも、自分のやりたいこと、得意なことを考えて、いろいろなことにチャレンジしてほしい」と語りかけた。

 第2部では、「価値観のワーク」「8人の人生」をテーマにワークショップを行った。価値観のワークでは、表に書かれた30の価値観の中から自分にとって大切なもの5つを選び、優先順位や、選んだ理由を考えていく。数人でグループを作り、その中で選らんだ価値観や理由などを発表し合った。参加した高校生からは「自分では選ばなかった価値観を上位に持ってきている人もいて、違いがあることが分かった」「自分の価値観も大事にしようと思った」などの感想が聞かれた。

 「8人の人生」のワークでは、働き方、家族、生き方がバラバラな35歳前後の8人の人生が書かれており、どの人生が一番好きだと思うかを考え、その人生を選んだ人同士で、その人生のメリット・デメリットを話し合った。ゼミ生がファシリテーターとなり、高校生からさまざまな意見を引き出した。

 廣川さんは「どの人生がいい悪いなんて、もちろんない。どの人生を選んだとしても、リスク、メリット、デメリットがどれもあるはず。自分の価値観を大切にしながら柔軟に選択していくことが大切」と話した。

 参加した高校生からは「実際の体験談を聞くことで、キャリアは直線的に築くものではなく、挑戦や選択の積み重ねで作られていくことだと実感した」「人との価値観の違いや、人生観の違いを知ることができた。同じ意見でも理由が違うなどもあり学びになった」などの感想が聞かれた。

 ゼミ生らは「高校生のみんなが積極的にディスカッションしてくれて、意見が飛び交っていて、すてきだなと思った。こちらも学ぶことが多かった」と振り返る。

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