大東文化大学(板橋区高島平2)社会学部・准教授の飯塚(めしつか)裕介さんとゼミ生による産学連携プロジェクトの一環で8月2日、まちづくりのワークショップが行われた。5月に始まり3回目となる。
ワークショップには、UR都市機構、URリンケージ、トヨタモビリティ東京の担当者も参加した。UR都市機構は、板橋区の「交流核形成まちづくりプラン」の実現に向け、高島平地域全体のまちづくりを推進するために定めた基本協定などを板橋区と締結。トヨタモビリティ東京は、板橋区の地域活性化に向けた連携を図るため、包括連携協定を同大と締結している。
当日の進行と発表の取りまとめは、同ゼミ生の村上里奈さん、法隆桃音(ほうりゅうももね)さんが務めた。今回は、参加者全員が「外国人留学生」「シングルファーザー」「10歳の子ども」など、架空の人物になりきって意見を出し合った。街にあったら良いもの、良くないものを各人物の立場で付箋を使って意見を貼り出した。その後、意見をジャンル分けし、街の課題を洗い出した。
年齢や性別によって理想が真逆となる意見が出ることもあった。飯塚さんは「今回出た課題を全て解決するのは難しい。選択可能な選択肢の中から、できるだけ多くの人に寄り添うためにはどうすればいいかを、みんなで考えてもらえたら」とアドバイスした。
終了後、進行役の村上さんは「学生だけで何時間もグループ通話をして、打ち合わせを行った。全体だけではなく、ワークショップの役割ごとにも連絡を取り合っていた」と当日までの苦労を振り返る。同じく進行役の法隆さんは「緊張したが無事に終わって良かった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
今回出し合った意見を元に、まちづくりのコンセプトをまとめていく。その後、「高島平ゆめのまち」を実現するための写真撮影や模型作りなどを経て、本年度末に成果発表を行う予定。