都立赤塚公園噴水広場(板橋区高島平3)で9月3日、噴水の巨大オブジェを囲んで色とりどりに明滅するバルーンを夜空に浮かばせる「光るバルーンを空に上げよう!」が行われ、アートイベント「東京五感公園2022」のフィナーレ企画に多数の来場者が詰めかけた。
「東京五感公園2022」は7月27日、サービスセンター内に板橋特別支援学校、高島特別支援学校、「time spotアート教室」に通う子どもたちの作品を展示する「赤塚公園アートウィーク」で開幕。8月には「竹明かりワークショップ」が複数回開かれ、赤塚公園サービスセンター前に設置された工作スペースで竹筒に穴を空ける近隣住民のほか、高校生らボランティアスタッフなど老若男女の姿が多数見られた。
最終日の9月3日は、夕方ごろから噴水前広場で「ちいさな たかしまだいらマーケット」が開かれた。Tシャツプリントのワークショップとオリジナルグッズ販売を行う「いたばしデザイン同好会」、写真撮影と「製造部」グッズ販売を行う猫沢八郎さん、高島平ビールや日本酒・ワインを販売する「若松屋酒店」、自家焙煎(ばいせん)コーヒーやラムネ・焼き菓子を販売する「VIVA COFFEE」のブースが出店。親子や小中学生、カップルなど大勢の来場者でにぎわった。
、
日が暮れ始めると、サービスセンター前から噴水広場までの並木道筋に設置した「竹明かり」作品に明かりがともされ、噴水広場一帯はLEDライト付きバルーンを手にした大勢の参加者と観覧者で埋め尽くされた。19時過ぎに広場の外灯の明かりが消され、19時20分に参加者がバルーンのライトを一斉に点灯させ、空に向けて紐を握る手を伸ばした。
夕闇の中でライトアップされた巨大噴水のオブジェを前に、色を変えながらカラフルに点滅するバルーンと竹明かりのほのかな光で、噴水広場は幻想的な風景に一変した。
「東京五感公園」の企画運営に携わるコミュニティースペース「time spot」(板橋区高島平8)の管理人・篭谷(こもりや)奈央さんは、「まだまだコロナで厳しい状況も、小規模ながらマーケットを開くなど昨年よりイベントとして少し進化できた。イベントへの期待感が大きいのか、想定を超える大勢の人々に足を運んでいただけたことに驚いた。人が多すぎて案内の音声が届かないというトラブルもあったが、事故なく終えられたことに安堵(あんど)している。少しずつ形を変えて進化する『東京五感公園』を今後も楽しみにしていただけたら」と話す。
都立赤塚公園職員は9月6日、ツイッターで「おかげさまにて、無事にバルーンを空にあげることができました!真夏の夜の夢…幻想的な光景をお楽しみいただけましたら幸いです」と、30秒ほどの動画と共にメッセージを発信した。