板橋区が現在、クラウドファンディングを活用したウクライナ避難民支援プロジェクトを進めている。
クラウドファンディングの目標達成金額は500万円。6月20日現在、達成率60パーセントを超える300万円以上の支援金が集まっている。自治体主導で用途を明確にして支援金を募る「ガバメントクラウドファンディング(以下、GCF)」のため、支援者はふるさと納税と同様に寄付金控除を受けることができる。板橋区ではこれまでもGCFを活用し、児童養護施設の卒園者支援や東京都指定有形文化財認定を受けた古民家の保存・管理体制強化を目的とするプロジェクトに取り組んできた。
板橋区文化・国際交流課長の小林晴臣さんによると、ガバメントクラウドファンディングを活用したウクライナ避難民支援の取り組みは、東京23区では目黒区に次ぎ2例目という。
寄付金の用途は、生活一時金の支給を始めとしたくらしのサポート、音声通訳機の無償貸与、区の窓口における通訳体制の整備やウクライナ語での行政情報の提供、ボランティアスタッフによる生活支援など。
板橋区によると、同区内の避難民数は6月14日時点で10世帯18人。すでに7世帯に計135万円の生活支援一時金を支給し、音声通訳機の無償貸与や家財支援などを行っているという。
区では3月18日、公益財団法人の「板橋区文化・国際交流財団」(板橋区板橋2)と連携したウクライナ支援策を発表。通訳・翻訳ボランティアスタッフ募集や、「東京都つながり創生財団」の「ウクライナ避難民ワンストップ相談窓口」案内を行い、区役所1階庁舎案内カウンターや赤塚支所(板橋区赤塚6)ほか区内18カ所の地域センターに「ウクライナ人道危機救援金」の募金箱を設置した。募金箱の設置期限は当初、5月31日までとしていたが、9月30日まで延長する。
板橋区文化・国際交流財団事務局長の浅子隆史さんによると、区内在住外国人向けに同財団が手がけている日本語教室に通うウクライナ人など、ウクライナ語の翻訳ボランティアは現在5人。ロシア語翻訳ボランティアを含めると、区内外から15人以上が登録済みという。
プロジェクト支援は「ふるさとチョイス」サイトを通じて2,000円から受け付ける。各種クレジットカード決済に対応するほか、板橋区役所本庁舎(板橋区板橋2)北館4階窓口でも対応する。問い合わせは、板橋区経営改革推進課(TEL 03-3579-2060)まで。8月12日まで。