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区立中央図書館で「井上ひさしと『ボローニャ紀行』展」 貴重な資料公開

笑顔の井上ひさしさんが来館者を出迎える

笑顔の井上ひさしさんが来館者を出迎える

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 板橋区立中央図書館(板橋区常盤台4)1階ホールで2月21日、「井上ひさしと『ボローニャ紀行』展」が始まった。

「ボローニャ紀行」の執筆ノートなどもケース展示

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 北イタリアのボローニャ市で毎年春に開催される児童書専門の見本市「ボローニャ児童図書展」の事務局から寄贈された絵本を中心に、世界約100カ国、3万冊、70言語の絵本を所蔵する「いたばしボローニャ絵本館」を併設する同施設。

 板橋区とボローニャ市のつながりは古く、1981(昭和56)年に板橋区立美術館で「第1回イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」開催をきっかけに交流が始まり、2005(平成17)年7月に友好交流都市協定を締結している。

 小説家・劇作家・放送作家として知られる故・井上ひさしさんの著書「ボローニャ紀行」は、雑誌「オール読物」で2004(平成16)年2月号~2006(平成18)年10月号まで連載され、2008(平成20)年に単行本化。現在文庫版も出版されている。

 同展は、井上さんの三女・麻矢さんが代表を務める劇団こまつ座の協力を得て板橋区が企画。井上さんの視点から読み解く、文化都市ボローニャの姿や、作家・劇作家としての世界観などを彼の生涯にわたる演劇活動や劇団こまつ座の作品群を通して紹介する。

 会場では、井上さんの経歴や著作に加え、劇団旗揚げ時の演目である「頭痛肩こり樋口一葉」などの貴重資料公開、直筆のメモ書きで埋まった場割表などを展示。プロジェクター2台を使った「劇団こまつ座」公演映像の上映、「いたばしボローニャ絵本館」とつながりの深い「ボローニャ児童図書展」や絵本がつなぐ都市間交流についてのパネル紹介も行う。

 区立中央図書館の館長・大橋薫さんは「ボローニャをこよなく愛した井上ひさしさん、井上作品を今に引き継ぐ劇団こまつ座、ボローニャ市と交流の深い板橋区。3者のつながりから生まれる世界を存分に楽しむことができる内容となっている。この機会にボローニャ市の文化や、『いたばしボローニャ絵本館』にも関心を持っていただけたら」と期待を寄せる。

 開館時間は9時~20時(最終日は17時まで)。今月27日まで。

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