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板橋区立美術館で「よりぬき長谷川町子展」 サザエ生誕70年記念で初の回顧展

「よりぬき長谷川町子展」の開催は関東圏では同館のみ

「よりぬき長谷川町子展」の開催は関東圏では同館のみ

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 板橋区立美術館(板橋区赤塚5)で8月27日、サザエさん生誕70年記念「よりぬき長谷川町子展」が始まった。

雑貨や食品など展覧会オリジナルグッズの種類も豊富

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 同展は長谷川町子の代表作「サザエさん」の生誕70年を記念した、長谷川の全容が分かる初めての回顧展となっている。日本で最初の女性プロ漫画家だった長谷川が、15歳でデビューしてから72歳で逝去するまでの生涯にわたって取り組んだ作品原画等が並ぶ巡回展で、関東圏で観覧できるのは同館のみ。

 同展は長谷川の少女時代のスケッチブック、戦時下の漫画、長谷川にとって初めての新連載となった漫画など歴史的にも貴重な作品から始まる。同展のために厳選した100点もの「サザエさん」の原画や、「いじわるばあさん」や「エプロンおばさん」の原画、さらには「サザエさん」単行本の表紙原画が見どころ。町子が生涯にわたって取り組んだ絵本の仕事も、原画と書籍で見ることができる。同展の準備中に発見され、今回が初展示となる作品も。

 担当者は「サザエさんの原画は、時代が変わった今でも楽しめる内容のものを選んだ。同じ漫画を切り貼りしたり描き直したりしている原画を見ると、長谷川町子の時代による線の違いなども見えてきて面白いと思う。書籍と違って新聞は捨てられてしまうことが多いため、実際に掲載された新聞はなかなか手に入らないものだが、今回は当時の新聞も復刻版ではないものが展示されているなど見どころも多い」と話す。

 会場内には、長谷川のイラストから再現した部屋や漫画が読めるコーナーを用意。長谷川と同じく朝日新聞(夕刊)に漫画を連載中の漫画家しりあがり寿さんが、同展を記念して「サザエさん」をモチーフに描き下ろした4コマ漫画の原画も展示されている。しりあがりさんが実際に漫画を描く様子が机に投影され、漫画家の視点で作品作りの様子が見られるなど演出にもこだわっている。

 特設ミュージアム・ショップでは、長谷川がデザインした商品の復刻版など、展覧会限定のオリジナルグッズを豊富に取りそろえ、同館限定のものも扱う。会期限定でオープンする「カフェ・ボローニャ」でも同展とコラボレーションした手作りのスイーツを用意する。

 開館時間は9時30分~17時。月曜休館(祝日の場合は翌平日)。観覧料は、一般=650円、高校・大学生=450円、小・中学生=200円、土曜は高校生以下無料。「長谷川町子美術館」との相互割引も。10月10日まで。

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