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成増で国際絵本翻訳大賞授賞式 「世界の絵本展」にフランチェスカ・サンナさん来場

英語部門大賞受賞の青山真知子さん(写真左)と、「ジャーニー 国境を越えて」著者のフランチェスカ・サンナさん

英語部門大賞受賞の青山真知子さん(写真左)と、「ジャーニー 国境を越えて」著者のフランチェスカ・サンナさん

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 板橋区立成増アートギャラリー(板橋区成増3)で8月4日、「ボローニャ・ブックフェアinいたばし~世界の絵本展~」が始まった。

会場で行われた表彰式後の記念撮影

 同日、「第24回いたばし国際絵本翻訳大賞」表彰式も行われ、英語部門の「ジャーニー 国境を越えて」(原題=The Journey、作・絵=フランチェスカ・サンナさん、監修=三辺律子さん)で最優秀翻訳大賞を受賞した青山真知子さんや、イタリア語部門「おやすみなさい トマトちゃん」(原題=Sogni d'oro pomodoro、作=エリーザ・マッツォーリさん、絵=クリスティーナ・ペティさん、監修=関口英子さん)の最優秀翻訳大賞受賞者・ほしあやさんをはじめとする各入賞者が坂本健板橋区長から表彰を受け、受賞スピーチを行った。

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 今回の表彰式では、「ジャーニー 国境を越えて」作者のサンナさんがサプライズゲストとして登場。表彰式後、同展会場内で特別先行販売した「ジャーニー 国境を越えて」に直筆サインを入れた。

 サンナさんはイタリア出身の作家・イラストレーターで、現在スイス・チューリッヒ在住。絵本デビュー作品となった同書は、イタリアの難民センターでの二人の女の子との出会いをきっかけに創作した。2016年にイギリスで刊行し、英国図書館協会設立のケイト・グリーナウェイ賞候補に新人絵本作家の作品ながら選ばれ、アムネスティCLIP特別賞を受賞。これまで20カ国語に翻訳され、全米イラストレーター協会ゴールドメダル、エズラ・ジャック・キーツ賞次点などを受賞している。今回、今年6月に結婚した夫の仕事で日本出張に同行して初来日したといい、同展への来場を急きょ決めたという。

 翻訳した絵本の作者と表彰式で思いがけず対面を果たした青山さんは「大賞受賞といい、幸運に恵まれ驚いている。もともと語学が得意だということもなく、出版や語学に関わる仕事もしていなかったが、地域のカルチャースクールで見つけた灰島かりさん(児童文学研究家・翻訳家)の絵本翻訳講座に興味を持って受講したのをきっかけに翻訳コンテストに応募し始めた」と話す。

 「いたばし国際絵本翻訳大賞には過去9回チャレンジし、5回目の挑戦となった第19回(2012年)の英語部門で特別賞を受賞して以降、毎年応募するも最終選考止まりで、10回目となった今回、入賞できなければコンテストへの挑戦は辞めようかと考えていた」とも。

 「今回の絵本は難民がテーマ。難しさを感じ、翻訳の実作業になかなか移れずに苦労した。考え過ぎずストレートに翻訳することを心掛けたものの自信はなく、大賞受賞を知った時はうれしさよりも驚きと戸惑いの方が大きかった。受賞した翻訳に手直しを入れて、ようやく出版にこぎ着けることができてホッとしている」と青山さん。「私のような素人からの手習いで大賞を受賞したことが、今後応募される方の励みになれば」とほほ笑む。

 「ジャーニー 国境を越えて」は9月中旬から全国書店で販売する予定。イタリア語部門の「おやすみなさい トマトちゃん」は7月に店頭販売が始まった。

 同展では期間中、今年新たに寄贈された絵本などの展示、絵本の読み聞かせ会、過去の受賞作絵本や仕掛け絵本の販売を行う。

 開場時間は9時~19時。入場無料。8月12日まで。