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板橋・観明寺で「えんじゅく市」 板橋×金沢市10周年、宿場町のにぎわい復活目指す

観明寺境内に出店者手作りの移動式屋台「山形ヤタイ」が立ち並ぶ

観明寺境内に出店者手作りの移動式屋台「山形ヤタイ」が立ち並ぶ

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 観明寺(かんみょうじ、板橋区板橋3)境内と同寺参道に面した板橋宿不動通り商店街の一角で7月8日、「えんじゅく市」が開かれる。

観明寺の縁日でにぎわう昭和30年ころの板橋宿不動通り商店街

 板橋区では、江戸時代に加賀藩の下屋敷が区内に置かれていた縁から石川県金沢市と2008年7月9日に友好交流都市協定を締結していて、10周年を迎える今年7月第1週を「10周年記念ウィーク」と定めている。5日には板橋区役所内で記念式典を行い、加賀藩下屋敷跡など金沢ゆかりの史跡をめぐる散策ツアーや座学の歴史講座などが行われた。

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 8日は同商店街周辺で板橋宿をめぐるツアーイベント、よろい装束に身を包んだ武者行列が行われるほか、縁宿広場では板橋宿不動通り商店街が主催する恒例イベント「ラッピーフェスティバル」が開かれ、「いたばしプロレスリング」によるプロレス興行や10周年ウィークに合わせた金沢の物産展も行われる。

 「えんじゅく市」は観明寺境内を会場に同日開催する独自企画で、板橋宿近隣の飲食店や雑貨店、福祉施設などによる露店が境内に並び、テークアウトドリンクや食べ物、手作り雑貨、加賀野菜や金沢グッズ販売のほか、家族対象のワークショップも行う。参道に面した通りではフリーJAZZライブも行う(11時30分~、14時30分~)。

 室町時代創建という観明寺には、12世紀ころの作とされる本尊・聖観音立像や、1661(貫文元)年8月に建てられた板橋区指定有形文化財の庚申(こうしん)塔、加賀藩下屋敷から遷(うつ)された稲荷社がある。新年恒例の「板橋七福神めぐり」では恵比寿天の奉納先寺院として、豊島八十八カ所霊場88番札所・北豊島三十三カ所霊場26番札所としても知られ、御朱印を求める巡拝者や初詣客でにぎわう。

 1873(明治6)年、寂れつつあった宿場町に活気を取り戻そうと当時の住職が成田山(千葉県)から不動尊を勧請(かんじょう)し、境内で毎週のように縁日を開いて以来、多くの人でにぎわうようになったという同寺はその後、「出世不動」と呼ばれて親しまれ、板橋宿不動通りの商店街名の由来にもなっている。

 今回が初開催となる「えんじゅく市」の仕掛け人で、板橋3丁目食堂や交流スペースcreation space en∞jukuの運営にも携わる永瀬賢三さんは「本来地域にあった文化や日常的な人のつながりを深めていくため、ここ数年さまざまなプロジェクトを商店街内外で展開してきた」と話す。

 今年から商店街の振興にも関わることを決めた永瀬さんは「ラッピーフェスティバル」の裏方も務める一方、独自に企画した「えんじゅく市」について「金沢市との交流10周年企画を商店街で受けることになったチャンスを生かさなくてはと、観明寺の住職やプロジェクトを通じて知り合った区内外の仲間たちに働きかけ、一日限定の『市』開催にこぎ着けた。公共空間や軒先を活用して、地域文化を楽しく紡ぐ小さなアクションから本来街にあったことをより戻したい」と意気込む。

 開催時間は11時~16時。