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板橋区の母親コミュニティー「マムスマイル」、会員約250人に 情報誌第2号も

マムスマイル代表・坂東愛子さん(後列左から2番目)

マムスマイル代表・坂東愛子さん(後列左から2番目)

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 板橋区の母親のコミュニティー「マムスマイル」の会員数が9月10日、約250人となった。

志村坂上で今年5月に初開催した「petitマルシェ♪」の第2弾が、高島平で11月14日に開かれる(前回写真)

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 同団体は、「育児に悩むママたちに出会いと学びの場を」と代表の坂東愛子さんが2016年4月に活動をスタート。さまざまな交流・レッスンイベントを高島平・浮間舟渡・大山・成増など区内各地で催し、今年5月には親子向け地域イベント「petit(プチ)マルシェ♪」を初開催し、無料情報誌「イタバシーナ」を創刊。口コミを中心にイベント参加者を増やし、活動開始から1年半足らずで会員数を大きく伸ばしている。

 坂東さんは元ITエンジニアで、携帯電話のプログラム開発に従事していた。仕事自体は好きだったが、連日の残業続きで体を壊したことから不動産会社の事務職に転職。その後、結婚・出産を機に退職して子育てに専念しようとするも、仕事漬けのライフスタイルだったこともあって、働かずに育児とだけ向き合う日々に次第に不安が募っていったという。「会社を辞めたことで、戻る場所がなくなり、社会とのつながりも失ったと考えるようになっていた」と坂東さん。

 「胸にぽっかり穴が開いた状態で虚無感にさいなまれ、そのうち育児ノイローゼになってしまい、駄目なママだと自分を責める日々を送っていた」という坂東さんは、周囲の勧めでカウンセリングを受け、「あなただけではなく、多くの人が経験すること」と育児の先輩やカウンセラーから励まされる中で仕事を再開しようと決意。「子育てしながらの会社勤めは自分には難しい」と、育児の傍らでもスキルが生かせるPCサポートの仕事を個人で始め、同時に「マムスマイル」を立ち上げて自分と同じように育児と仕事の両立に悩む母親のための就業支援と第三の場作りに取り組み始めた。

 坂東さんは「ママ同士、世代や子どもの月例が近い親ばかりと交流するのではなく、地域ごとにさまざまな世代で集まって、先輩ママからアドバイスをもらったり時には後輩ママを励ましたり、子育てだけでなく仕事や将来についても語り合えて、それぞれのスキルや経験を生かして仕事にもつながる場が欲しかった」と話す。最初は坂東さん一人で地道に活動していく考えだったが、「マムスマイルをこんな団体にしたい」と交流の場で語るうちに、参加者の口コミや支援者の縁が広がっていったという。

 「イタバシーナ」は、「板橋区ママによる板橋区ママのための無料情報誌」と銘打ち、子育て中の同団体会員が主体となって制作した区内企業・店舗の紹介記事や体験会リポートのほか、同団体で勉強会やレッスンなどを手掛ける「ママ起業家」によるコラムなどを連載。創刊号の配布当初は区内児童館を中心に配布を行っていたが、仕事に復帰して児童館に足を運ぶ機会がないという母親から「児童館以外でイタバシーナを置いている場所を教えてほしい」という声が上がり、保育園や区内公共の授乳スペース「赤ちゃんの駅」加盟店、ドラッグストアや整骨院や整体院など、会員メンバーでアイデアを募りながら地域を分担して配布先を徐々に増やしている。

 現在は、「お茶会」と題した地域交流イベントの参加者や11月に開催する「petitマルシェ♪in高島平」の出展者を募りながら、10月発行予定の「イタバシーナ」第2号の制作を進めている。

 坂東さんは「今後はママたちの就業支援やコワーキングスペースの運営なども計画している。ママが幸せで笑顔になることで、子どもや家族も笑顔になる。これからも多くのママたちと一緒にわくわくする取り組みを増やしていけるよう、挑戦し続けていきたい」と意気込む。

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