板橋区立小茂根(こもね)福祉園(板橋区小茂根3)が、「KOMONEST 2017 カレンダー」の販売を開始した。
同園は、障がい者支援サービスを行うための通所施設で、社会福祉法人恩賜財団東京都同胞援護会が運営受託している。現在、就労支援サービスと生活介護サービスに、それぞれ約30人が通い、就労支援ではさまざまな「ものづくり」に取り組んでいる。
その一つが、KOMONE(小茂根)とNEST(鳥の巣)を合わせて「KOMONEST(コモネスト)」と名付けた、同園が企画・製造しているブランド。障がいのある人の「巣立ち」(自立)への願いも込められている。利用者の創作活動や作業に、商品力を持った「ものづくり」とは何かを考え、付加価値を付けてオリジナルの商品を生み出し、自家焙煎(ばいせん)のフクロウ珈琲(コーヒー)をはじめ、陶器のカップや手芸小物、Tシャツなどを販売している。
カレンダーは今年の11月から再来年の1月まで15カ月分使える仕様になっており、それぞれ利用者の描いた作品が並ぶ。打ち抜き加工は風岡紙器が行い、製本・加工のウキマが、ヨーロッパでは主流だが日本では珍しい「アイレット綴じ(とじ)」という中とじ製法で製本する。これらは板橋の産業との連携によるもので、地元の産業と福祉とデザインのコラボが実現している。
園長の工藤かおるさんは「2010年からカレンダーを製作しているが、壁掛けや卓上など試行錯誤してきて、使い終わってからも絵を見て楽しめるこのデザインに行き着いた」と話す。3年前からアイレットとじにしたことにより、別売りのオリジナルバインダーでの保存も可能になった。
価格は1,300円。サイズは210ミリ×135ミリ(使用時420ミリ×135ミリ)。同園での販売ほか通信販売準備中。問い合わせは小茂根福祉園(TEL 03-3958-8831)まで。