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三園小展覧会で10メートルの全校共同作品展示 地元のアート作家とコラボ

展覧会でお披露目された共同作品「ビッグフィッシュ」

展覧会でお披露目された共同作品「ビッグフィッシュ」

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 板橋区立三園小学校(板橋区三園1)の体育館で11月17日~20日、展覧会が開かれ、板橋区在住のアート作家・猫沢八郎さんと在校生による共同作品が披露された。

猫沢さんが展覧会のために描いた「ビッグフィッシュ」裏面の作品

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 展覧会は、17日は在校生のみが鑑賞し、残りの3日間は保護者らに公開された。体育館には、在校生による絵画や版画、お面など学年ごとの図画工作品が並べられ、板橋区立熱帯環境植物館で今年9月に行われた企画展「猫沢八郎の旅する不思議な水族館」会場で展示した三園小児童によるワークショップ作品も再展示。目玉作品として横幅約10メートルの「ビッグフィッシュ」が会場内の頭上からつるされた。

 同作品は、ワークショップ参加型の作品展「旅する不思議な水族館」などを手がける区内在住のアート作家・猫沢八郎さんとの共同制作したもの。熱帯環境植物館で開催した企画展や板橋区内のワークショップなどで猫沢さんの活動を知った同校図工専科の教員・吉原沙織さんが昨年11月、「地域に開かれた展覧会」をテーマに話を持ちかけた。

 児童には年度初めから「地域のアーティストと一緒に大きい魚の作品を作る」と図工の授業で説明。各学年で個別の作品作りと並行して、うろこを模した用紙に全校児童約600人が思い思いに色を塗って模様を描くなど制作を開始したという。6年生の有志で組織した展覧会実行委員メンバー約20人が展覧会数日前から集まって、猫沢さんが用意した線画に彩色したり約600枚のうろこを貼り付けたりして、最後に猫沢さんが白い線を引いて作品を仕上げた。

 実行委員の児童からは「貴重な体験ができて楽しかった」「芸術作品の共同制作に参加する魅力を感じた」などの声が聞かれ、中には「来てくれてありがとう」と猫沢さんに手紙を渡した児童もいた。保護者のアンケートでは「大きな作品の展示に圧倒され、とても感動した」「区内在住の芸術家さんと共同制作できて貴重な体験になった」など好意的なコメントが数多く寄せられたという。

 吉原さんは「コロナ禍が続く中での開催となったが、子どもたちと大人と、地域とも関わりを持った展覧会が実現できて良かった。人と人とをつなげていく芸術の素晴らしさが、児童と来場した方々に伝わったのでは」とほほ笑む。

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