赤塚小学校(板橋区赤塚3)6年生児童がJTBパブリッシングと連携して制作した「るるぶ赤塚」の完成披露会が11月12日、同校体育館で開催された。
「るるぶ赤塚」完成披露会。JTBパブリッシング社員からの講評を受ける様子
同プロジェクトは、旅行ガイドブック「るるぶ」を手がける同社が、地域の探究的学習支援の一環として、同校6年生を対象に「身近な誇りをガイドブックに『るるぶ赤塚』を作ってみよう」をテーマにした出前授業を6月から行っていたもの。児童たちが自分たちの暮らす地域を深く知り、発信する力を身につけることを目的としている。
6月に行った1回目の授業では、同社スタッフから編集の仕方を学んだ。夏休みには、宿題として児童たち自ら調べ、学習を進めた。その後はテーマごとにグループに分かれ、児童たちが直接取材を行い、そこで感じた魅力をまとめながら制作を進めていった。同社からフィードバックやアドバイスを受け、ブラッシュアップを重ねながら完成を目指した。
披露会当日は、完成した「るるぶ赤塚」をテーマごとに分かれて鑑賞。テーマは、自然、公園、歴史、農業、暮らしを支える人、優しい人など多岐にわたった。その後の成果発表では、取材して感じた発見や制作時の工夫した点の発表を行った。児童たちは「インタビューは緊張したけれど、失礼のないよう気をつけた」「見やすいようにアンケートをグラフにしたり、イラストを描いたりした」などの感想が聞かれた。
会の最後に、同社経営企画部ブランド戦略室室長の星野織絵さんから「それぞれアイデアにあふれるすてきな仕上がりになっていた。有名な所の紹介だけではなく、実際に住んでいるみんなの目線の『赤塚のいいところ』が紹介してあり、取材や編集は大変だったと思うが、大人顔負けの作品になっている。お疲れさまでした」とねぎらった。
今回の取り組みについて、同校の南野秀人教諭は「ただ調べて発表するだけの探究学習にとどまらず、プロの視点をもって学習を進めることは、子どもたちにとってさまざまな学びにつながると考え、本物に触れるためにも、ガイドブックを制作しているJTBパブリッシングに協力をお願いした」と話す。
指導した星野さんは「当社としても初めての取り組みで手探りな部分もあったが、地域探究学習に当社の、ガイドブック制作で培ってきた知識を、子どもたちの学習に役立てることができて良かった」と振り返る。