板橋区立郷土資料館(板橋区赤塚5)で現在、区内の伝統工芸士とその作品を紹介する企画展「伝統工芸展」が開かれている。
今回の展示では、真田幸村公ゆかりの「真田紐」のほか区内の伝統工芸士が手掛けた工芸品がずらりと並ぶ
今回のテーマは「いたばしの職人~モノと人~」。現在活動している区内の伝統工芸士とその工芸品や技術継承に焦点を当てるだけでなく、過去の展示では取り上げてこなかった江戸時代から現代に至る職人の様相を絵画資料で概観するなど、伝統的なものづくりの歴史に触れた内容となっている。展示品は、真田紐(ひも)のほか、木彫刻、手描提燈(ちょうちん)、根付け、三味線、甲冑(かっちゅう)など。
「伝統工芸展』としては2年ぶりの開催で、今回発行される図録「第17回伝統工芸展」は、1995年発行の「いたばしの伝統工芸」以来21年ぶりに内容が大幅刷新された。
「過去の展示では、区内の職人の方々だけにスポットを当てていた。今回から江戸期からの職人を描いた絵画や図面を展示し、職人のお子さんなどへの技術継承問題などにも触れるなど、伝統工芸の歴史と今をさまざまな角度で紹介しているので、過去に来館された方も十分楽しめると思う」と同館学芸員の中村さん。
11月下旬には同館内で「職人とお話・実演」と題した期日限定の関連企画が併催され、伝統工芸士による実演と、伝統工芸の制作体験が行われる予定。
実演は、11月19日に染色補正(染み抜き)、27日に木彫刻の伝統工芸士が、両日共に10~12時・13時30分~15時30分の2回披露する。見学無料。
小学4年生以上を対象とした伝統工芸体験(有料)は、19日・20日に開催。往復はがきによる事前申し込みが必要。締め切りは10月25日(消印有効)。
開館時間は9時30分~17時。月曜休館(祝日の場合は開館し、翌日休館)。入館無料。12月4日まで。