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準絶滅危惧種・板橋区の花「ニリンソウ」見頃 りんりんちゃん誕生から10年目

赤塚公園・大門地区の群生地に咲くニリンソウ

赤塚公園・大門地区の群生地に咲くニリンソウ

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 都立赤塚公園にある都内最大のニリンソウ自生地(板橋区大門)と区立赤塚植物園(板橋区赤塚5)で4月4日、「緑のガイドツアー」が行われた。

JR板橋駅西口ロータリーの花壇内にある、茨城県桜川市から寄贈された「りんりんちゃん像」

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 同ツアーは、区内の緑豊かな環境に関心を持ってもらおうと、板橋区が季節ごとに趣向を変えて行っている恒例イベント。

 今回は都営三田線・新高島平駅からスタートし、赤塚公園のニリンソウ自生地や赤塚城跡の雑木林などを巡って赤塚植物園に至る約2.4キロのコースを、自生地の保全活動などを手掛ける区民ボランティアによる解説を聞きながら約2時間散策した。

 武蔵野台地の端に位置する赤塚公園の同所では、首都高5号線の高架脇に位置する崖地の斜面に沿って延長約200メートル・奥行き約10~20メートルにわたってニリンソウが自生する。赤塚植物園内にも約3万輪のニリンソウの花が群生する。ガイドによると、いずれも4月15日ころまでが見頃という。

 ニリンソウはキンポウゲ科の多年草で、1本の茎から2輪ずつ花を咲かせることが多く、板橋区内では例年4月上旬に開花期を迎える。かつては区内のいたる所で見られたが宅地化などの影響で年々減少し、現在では赤塚公園の大門地区など数カ所に自生群落が見られる程度となっている。東京都レッドリストでは23区部で「準絶滅危惧種」に指定され、千葉県では「要保護」、和歌山県・島根県・高知県・佐賀県では「絶滅危惧種」にリストアップされている。

 板橋区では、1980(昭和55)年、緑の保全と緑化推進のシンボルとしてニリンソウを区の花に指定。「ニリンソウの妖精」をモチーフとする同区の観光キャラクター・りんりんちゃんは、凛とした2輪の花を咲かせるニリンソウの「リン」と「板橋」の2つの漢字の部首がいずれも「きへん(木)」で「林(リン)」となることから「りんりん」と命名し、全国公募による2008年1月の誕生から10年目を迎えた。

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